研究課題/領域番号 |
05454178
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 玲 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60144565)
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研究分担者 |
酒井 敏行 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20186993)
嶋田 俊秀 京都大学, 医学研究科, 助手 (30231690)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | ペプチドライブラリー / 癌抑制遺伝子 / RB / p53 / プロモーター / エンハンサー |
研究概要 |
網膜芽細胞腫(RB)遺伝子の不活性化は発癌を説明できる重要な癌抑制機構のモデルを提供している。従来行われたタンパクコード領域の変異のみならず、我々が最近明らかにしてきたRB遺伝子のプロモーター領域における変異及び転写調節機構の解明が重要となってきている。本研究では、癌抑制遺伝子がRBを一つのモデルとし、その発現機構を人為的にコントロールすることで癌化機構を明らかにすることを研究目的としてきた。RB遺伝子のプロモーター領域の精製したDNAを用いてスクリーニングを行い、精製したクローンの塩基配列を決定し候補になった組み合わせのアミノ酸配列を明らかにした。親和性は種々の条件下で微妙に変わることが予想されるので、親和性の程度の異なるものを分離した。既知のDNA結合タンパクとの類似性などを検討した。ランダムペプチドライブラリーでは、挿入ペプチドの長さを6-15の範囲にしぼり、いくつかのライブラリーを作製した。6ペプチドのライブラリーはFLAG配列に対するモノクローナル抗体を使用してアフィニティーの特異性とライブラリーのバラツキ度を決定し、満足できる結果を得ている。一方、細胞内に生理的に存在する転写因子との作用と比較検討するために、RB遺伝子のプロモーター領域のサイレンサー機構の解明を行い、異なる領域で転写に対して正と負の制御をすることがあきらかとなった。今後、得られたクローンの塩基配列をもとにペプチドの立体構造とDNAとの関連を解析する予定である。蛋白-DNA結合に必要な共通配列を得られた塩基配列とペプチドの構造学的特徴から検討する予定である。
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