研究課題/領域番号 |
05454685
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
佐藤 昭夫 東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 副所長 (60072980)
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研究分担者 |
木村 敦子 東京都老人総合研究所, 中枢神経部門, 研究員 (60214863)
堀田 晴美 東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 研究員 (70199511)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | NK活性 / 脾臓交感神経 / 脾臓血流 / 体性感覚刺激 |
研究概要 |
1.免疫担当器官として脾臓に焦点をあて、体性感覚刺激が脾臓の免疫機能および血流に及ぼす影響とその自律神経性機序を、麻酔ラットを用いて解析した。胸部から後肢にかけての30分間のブラシ刺激(非侵害性刺激)は、脾臓NK活性および脾臓血流に有意な影響を与えなかった。後肢の30分間のピンチ刺激(侵害性刺激)は、脾臓NK活性を約70%に、脾臓血流を約80%に低下させ、脾臓交感神経活動を約140%に増加させた。後肢のピンチ刺激による脾臓NK活性低下反応は、脾臓交感神経の切断により消失した。また、脾臓交感神経の電気刺激は、脾臓NK活性と脾臓血流を低下させた。以上の結果より、後肢のピンチ刺激により脾臓交感神経を介して反射性に、脾臓のNK活性と血流が低下することがわかった。 脊髄ラットでは、後肢のピンチ刺激により脾臓のNK活性の低下はみられないので、後肢刺激による体性一免疫反射は脳を介する反射であることがわかった。一方、腹部のピンチ刺激では、脊髄無傷ラットでも脊髄切断セットでも脾臓NK活性の低下が観察された。したがって、腹部刺激では、脊髄を中枢とする体性一免疫反射が作動することが明らかになった。 2.さらに体性感覚刺激で種々の自律神経に誘発される反射性反応を解析した。体性感覚神経の電気刺激により、心臓交感神経や膀胱支配骨盤神経に誘発される反射電位の中枢内経路に一酸化窒素(NO)が関与すること、腎交感神経に誘発される反射の中枢内経路に一酸化窒素(NO)が関与すること、腎交感神経に誘発される反射の中枢内経路にNMDA受容体が関与することを明らかにした。
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