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1994 年度 実績報告書

食品因子による生体防御を目的としたDNA障害マーカーの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 05556021
研究機関名古屋大学

研究代表者

大澤 俊彦  名古屋大学, 農学部, 助教授 (00115536)

研究分担者 山下 かなへ  椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (40080113)
豊國 伸哉  京都大学, 医学部, 講師 (90252460)
内田 浩二  静岡県立大学, 農学部, 助手 (40203533)
中山 勉  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教授 (50150199)
川岸 舜朗  名古屋大学, 農学部, 教授 (50023445)
キーワード脂質過酸化 / 酸素ラジカル / モノクロナール抗体 / 4-ヒドロキシノネナ-ル / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン / セサミノール配糖体 / ゴマ種子
研究概要

本年度は、まず、生体の酸化的な障害のマーカーの開発を行った。生体膜の酸化的傷害物質として代表的な4-ヒドロキシノネナ-ルが動脈硬化の重要なマーカーになるのではないかとの期待のもとに、リジンやヒスチジンへのマイケル付加体に着目した。特に、既に作製に成功しているポリクローナル抗体リガンドとしたアフィニティカラムを用いてマイケル付加体を得ることに成功し、又、この物質をマーカーとして用いて、人の血液中のLDLの過酸化機構における銅イオンの関与を証明することに成功した。さらに、最近、4-ヒドロキシノネナ-ルに特異的なモノクローナル抗体の作製にも成功し、ELISA法による微量分析法を確立することが出来た。この分析法では、生体組織のみならずサラダ油や油脂食品の過酸化の程度を簡便に測定することが出来るので、食品の分野での追うよう利用にも大いに期待されている。
一方、DNAの酸化的障害をDNAレベルで検出する方法の確立にも研究を進めてきており、特に、酸化修飾塩基の代表である8-デオキシグアノシンのモノクローナル抗体を用いたELISA法による簡便な検出法の確立も進めることが出来た。得られた抗体の特異性の検討の目的で、共存類似物質による交差反応性についての検討を行った。化合物として8種類のデオキシリボヌクレオシド、6種類のグアノシン誘導体、3種類のグアニン誘導体などとともに尿の構成成分も含めた21種類の化合物について検討を行ったところ、全く交差性を示さなかった。現在、簡単な測定用のキット化を進め、酸化的障害を与えた老化促進マウスや酸化的ストレスに関連した疾病患者の組織への応用の可能性の検討を進めている。
さらに、今年度は、食品、特に、ゴマ種子中に存在するセサミノール配糖体は体内で抗酸化物質に変換される点で注目を集めているので、このセサミノール配糖体を多く含むゴマの品種の検索を進めると共に、ゴマ培養細胞による新規なフェノール配糖体の大量生産などの方法を用いた食品因子の実際的な応用、実用化への検討についても多くの実績を得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Osawa: "Plant antioxidants:Protective vole against oxygen radical species" Cosmetics a Toiletries magazine. 109. 77-81 (1994)

  • [文献書誌] K.Uchida: "Michael addition-type 4-hgdroxy-2-nonenal adducts in modified low-density lipoproteins:Markers for Atherosclerosis" Biochemistry. 33. 12487-12494 (1994)

  • [文献書誌] S.Toyokuni: "The mouoclonal antibody specific for the 4-hgdroxy-2-nonenal histidine adduct" F EBS Lett.359. 189-191 (1995)

  • [文献書誌] 大澤俊彦: "抗酸化物による老年病の予防" 老年医学. 32. 1087-1093 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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