新型ビーム直交衝突装置の改良を行った。イオンビーム生成領域、衝突領域、電荷移行イオン回収領域の電極構造を、3次元球状型のものにし、衝突主イオンの引き出し効率、及び電荷移行イオン捕集高率を高めた。また、イオン生成用レーザー光の散乱を防止するための機構を製作し、さらに、衝突真空容器の真空度を改善した。その結果、電荷移行イオン信号の信号/雑音比が著しく改善され、今までの衝突エネルギー範囲(100-1000eV)が低速度側まで広げられた。(10-1000eV) この改良型衝突装置を用いて、Gdの電荷移行断面積を測定した結果、絶対精度、相対精度とも高い値が得られた。
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