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1994 年度 実績報告書

コムギヒストン遺伝子の発現制御における転写因子間相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05640729
研究機関京都大学

研究代表者

飯 哲夫  京都大学, 理学部, 助教授 (40157813)

研究分担者 中山 卓哉  京都大学, 理学部, 助手 (30207948)
岩渕 雅樹  京都大学, 理学部, 教授 (30000839)
キーワードヒストン遺伝子 / 転写因子 / 相互作用 / bZIP型因子 / 転写制御
研究概要

コムギヒストンH3遺伝子のプロモーター領域に見出されるヘキサマーとオクタマ-から成るタイプIエレメント上に形成される複合体の構成成分を明らかにする目的で、ヘキサマー結合因子HBP-1a(17)と相互作用する因子を検索し、HALF-1を得た(昨年度)。本年度は、HALF-1の機能について更に解析を進めるとともに、細胞周期を同調化させたコムギ培養細胞において、S期特異的に出現するタイプIエレメント結合活性の検索及びそれらの解析をした。その結果、以下のことが明らかになった。
1.HALF-1のDNA結合特異性ならびにその他の構造上の特徴は、HALF-1がHBP-1aサブファミリーに属することを示した。
2.HALF-1とHBP-1a(17)とは、それぞれのbZIP領域を介してヘテロ2量体を形成する。
3.ノーザン分析の結果は、HALF-1の発現量がS期よりはその後のG2期で増大することを示した。
4.HALF-1の遺伝子発現に及ぼす効果について、タバコプロトプラストを用いた一過的発現系を用いて調べたが、HALF-1はタイプIエレメントをプロモーター上流域に持つレポーター遺伝子の発現に対して、顕著な効果を示さなかった。
5.HALF-1は分子中央部に潜在的転写活性化領域を有し、それは植物の幾つかの転写因子に共通する約10アミノ酸から成る保存性の高い配列を含むことが明らかとなった。
6.コムギ培養細胞の核抽出液中に、S期特異的に出現するタイプIエレメント結合活性を複数検出した。その1つがオクタマ-配列に特異的に結合するものであることが分かった。これは、オクタマ-結合因子としての最初の同定でもある。
7.また、HBP-1aと同様の結合特異性を内包する複合体も検出された、さらに、このDNA結合活性がリン酸化による制御を受けているらしいことも分かった。
尚、設備備品として購入したインキュベータ-は、試料調製に使用した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Terada,R.: "A type I element composed of the hexamer(ACGTCA)and octamer(CGCGGATC)motifs plays a role(s) in meristematic expression of a wheat histone H3 gene in transgenic nice plants." Plant Mol.Biol.27. 17-26 (1995)

  • [文献書誌] Huh,G.H.: "Differential expression of the two types of histone H2A genes in wheat." Biochim.Biophys.Acta.(印刷中). (1995)

  • [文献書誌] Mikami,K.: "The HBP-1 family of wheat basic/leucine zipper protein interacts with overlapping cis-acting hexamer motifs of plant histone genes." J.Biol.Chem.269. 9974-9985 (1994)

  • [文献書誌] Ohtsubo,N.: "The conserved 3'-flanking sequence.AATGGAAATG,of the wheat histone H3 gene is necessary for the accurate 3'-end formation of mRNA." Nucl.Acids Res.22. 1052-1058 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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