研究課題/領域番号 |
05670764
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 正光 東京大学, 医学部(医), 助手 (80176362)
|
研究分担者 |
渡部 徳子 東京水産大学, 化学科, 教授 (40092382)
酒井 一夫 東京大学, 医学部(医), 講師 (40153837)
鈴木 紀夫 東京大学, 医学部(医), 教授 (10010050)
|
キーワード | cancer / metabolic status / aerobic glycolysis / MRS |
研究概要 |
平成5年度においては、1)マウス腫瘍モデルを用い、増殖する腫瘍系および照射された組織における腫瘍の生理因子について、2)Oxygenationを探る前段階としての腫瘍の代謝状態そのものにつき、ヒト由来の結腸癌細胞を用い、in vitro perfusion下での腫瘍のエネルギー状態およびその時間的変化、グルコースの利用状況、およびこれらのfactorsのin vivoとの関係につき研究をすすめた。1)では、照射された組織中の腫瘍では相対的に血流量の低下、細胞内pHの低下、エネルギー状態の低下がみられること、またATP合成においても合成速度の低下を認めることなどが明らかになった。2)では、in vitroにて、増殖するHCT-116腫瘍系では増殖とともに、NTP利用率の低下を認めた。また高いレベルのcell growthに関係したPE(cell membrane functionに特徴的なphosphorylated glycanのピーク)も認められた。C-13にては1mg/mlの1-13C glucoseを負荷したところ、高いglucoseの利用、高いlactateの産生を認め、高いaerobic glycolysisの状態にあると考えられた。これらより、放射線に効きにくい腫瘍組織の生理因子の基礎データが集積され、次年度への十分な基盤が達成された。Angiogenesisとの対比については、やや遅れ気味であるが、基礎的なsettingが完成しデータを積み重ねつつある。
|