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1993 年度 実績報告書

網膜・杆体一錐体干渉現象の電気生理学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 05671459
研究機関金沢大学

研究代表者

河崎 一夫  金沢大学, 医学部, 教授 (20019920)

研究分担者 白尾 裕  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (50154365)
キーワードドーパミン / ハロペリドール / スルピリド / SCH23390 / 律動様小波 / 漸増現象 / 網膜電図 / 杆体-錐体抑制現象
研究概要

我々は平成4年度までに脊椎動物網膜内におけるドーパミン(DA)の暗所視および明所視網膜機能における役割を検討する目的で、DAのカエルおよびウサギの網膜電図(ERG)におよぼす影響を調べた。まずカエル摘出眼杯においてDAがERGの暗所視成分と考えられるb波後半部を減弱させ、明所視成分を反映すると考えられる律動様小波(OP)、d波およびoff小波を増大させることを見出した。次いでウサギin-vivo ERGにおいてDAがscotopic b波を減弱させ、その頂点潜時を短縮させるが、OPを増大させることを見出した。D_1およびD_2拮抗剤であるハロペリドール(HAL)はphotopic b波およびOPを減弱させることも見出した。これらの知見によりDAは暗所視機能を抑制し、杆体-錐体抑制現象の解除を介した明所視機能促進を媒介する可能性が示唆された。さらにウサギin-vivo30HzフリッカーERGにおいてDAは暗順応終了直後の振幅を増大させ、それに続く明順応経過中の振幅増大(漸増現象)を減弱させることも見出した。漸増現象は暗順応下で暗所視系から明所視系に対し作用していた抑制を明順応あるいはそれに準ずる反復光刺激が解除することにより生ずると考えられるので、DAが暗所視系から明所視系への抑制の解除に関与すると推論された。平成5年度では30HzフリッカーERGの漸増現象におよぼすDA拮抗剤の影響を検討した。選択的D_2拮抗剤であるスルピリドは漸増現象の程度を抑制し、HALはそれを軽度に抑制したが、選択的D_1拮抗剤であるSCH-23390およびフルフェナジンはそれを増強した。漸増現象の発現にはDA作働性神経細胞が関与し、しかもD2よりもD_1受容体を介する機構が主であると推論された。さらにDA取り込み阻害剤であるノミフェンシンがウサギin vivo ERGにおいてOP増強効果を有することを見出した(未発表)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 白尾 裕 他: "ドパーミンおよびハロペリドール硝子体内注入のウサギin-vivo ERGに及ぼす影響" 日本眼科紀要. 45. 23-28 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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