研究分担者 |
SEKUTOWICZ J ドイツシンクロトロン研究所, 加速器, 研究員
MATHEISEH Ax ドイツシンクロトロン研究所, 加速器, 研究員
PROCH Dieter ドイツシンクロトロン研究所, 加速器, 主研究員
GUMP Alexade ドイツシンクロトロン研究所, 加速器, 主研究員
田島 健 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (50179694)
加古 永治 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (60204351)
肥後 壽泰 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (10156581)
松本 浩 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (90132688)
斉藤 健治 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助手 (10178478)
古屋 貴章 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助教授 (70156975)
小野 正明 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助教授 (50160916)
吉岡 正和 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 助教授 (50107463)
諌川 秀 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 教授 (20100810)
黒川 真一 高エネルギー物理学研究所, 加速器, 教授 (90044776)
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研究概要 |
両研究所共に、周波数を1.3GHzに設定し、ニオブ製空洞の高性能化に取り組んでいる。高エネルギー研においては、扱い易すい単セル空洞を中心に、表面処理法、材料のちがいが空洞性能にどう影響するかを調べ、次の結果を得た。(1).今まで到達加速電界を制限している主原因であった電界放出電子を減らす為に、電界あるいは化学研磨の後の水洗工程に、高圧(85気圧)のシャワー水洗、あるいは1MHzの超音波水洗を加えた。これにより、30MV/mの加速電界でも電界放出電子を抑制することができるようになった。しかし一方、これ以上の電界では、放出電子によるもの以外の熱的超伝導破壊も、しばしば観測されるようになった。電子放出が電界の強い場所での表面欠陥、汚染によるものであるのに対し、単なる熱的超伝導破壊は磁界の強い場所での欠陥、汚染に起因すると考えられる。いずれの場合でも、さらに性能向上を計る為には、成形、水洗及び組み立て工程の一層の改善あるいは高温高真空炉の導入が必要と思われる。(2).熱的な超伝導破壊に対しては、材料の熱伝導率を上げることも効果的であると期待される。そこで、熱伝導率の異なる3種類(20,50,80W/mk)の材料から、各2コ以上の空洞を製作し、性能測定を行ない、それぞれ20,35,33MV/mの最高加速電界を達成した。(1)でも述べたように、これらの値は表面処理法等の改善によってさらに向上するものと期待されるが、20W/mkの熱伝導率の材料では30MV/m以上を達成するのは難かしいと思われる。 一方DESYにおいては、近未来の高電界空洞の実用化を目差し、9セル空洞を中心に開発研究を進めている。超高クリーンルーム、高温高真空炉、150気圧のシャワー水洗等の大規模な設備を完成させ、実用機レベルの空洞においても17MV/mの加速電界を達成した。
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