研究分担者 |
TECHAWONGSAT スチラ コンケーン大学, 農学部, 助教授
KAMTUO Ammou コンケーン大学, 農学部, 助教授
NEERA Preech コンケーン大学, 農学部, 講師
LERTRAT Kamo コンケーン大学, 農学部, 助教授
PHALARAKSH W コンケーン大学, 農学部, 助教授
PLONTHANEE A コンケーン大学, 農学部, 講師
PACHINBURAVA アッサニー コンケーン大学, 農学部, 助教授
PROHMCHUM Ch コンケーン大学, 農学部, 助教授
YINSAWAT Taw コンケーン大学, 農学部, 準教授
FEUNGCHAN Su コンケーン大学, 農学部, 準教授
DILOKPONGPIT ヴァンラ コンケーン大学, 農学部, 助教授
KUNTHA Chump コンケーン大学, 農学部, 準教授
SIRIMUNGKARA シヴィライ コンケーン大学, 農学部, 助教授
SIRI Nutchar コンケーン大学, 農学部, 助教授
SANOAMUANG N コンケーン大学, 農学部, 助教授
村田 浩平 九州東海大学, 農学部, 助手 (90279381)
水谷 高幸 九州東海大学, 農学部, 講師 (40241187)
岩田 真木郎 九州東海大学, 農学部, 講師 (20148969)
國武 久登 九州東海大学, 農学部, 講師 (80289628)
吉田 政博 九州東海大学, 農学部, 助教授 (80158469)
長谷川 利拡 九州東海大学, 農学部, 助教授 (10228455)
小松 春喜 九州東海大学, 農学部, 教授 (60148971)
田中 孝幸 九州東海大学, 農学部, 教授 (00155144)
片野 学 九州東海大学, 農学部, 教授 (80125468)
野原 啓吾 九州東海大学, 農学部, 教授 (50156220)
TECHAWONGSATIEN Suchila FACULTY OF AGRICULTURE,KHON KAEN UNIVERSITY,ASSOC.PROF.
YINSAWAT Taweequiat FACULTY OF AGRICULTURE,KHON KAEN UNIVERSITY,PROFESSOR
PACHINBURAVAN Assanee FACULTY OF AGRICULTURE,KHON KAEN UNIVERSITY,ASSOC.PROF.
SIRMUNGKARARAT Sivilai FACULTY OF AGRICULTURE,KHON KAEN UNIVERSITY,ASSOC.PROF.
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研究概要 |
九州東海大学より,平成6年度に3名,平成7年度に4名,平成8年度に4名,合計11名をタイ国に派遣し,コンケン大学より平成6年度に5名,平成7年度に5名,平成8年度に6名,合計16名を我が国へ招へいした。 (1)イネ及びイモ類の環境保全型栽培に関する共同研究:タイ東北部は42%が平坦地であるが河川に乏しく灌漑面積は僅か8%で,稲作は全く粗放栽培である。環境保全型栽培のため,一地域20筆の水田で収量調査を行った。し尿を含めた排水処理法として,タイ国では稲作への活用が期待され,また,水稲直播栽培で問題となっている雑草の耕種的除草法の確立が必要なことを指摘した。イネ及びキャッサバの耐病虫新品種を検討し,トビイロウンカ耐虫性遺伝子を導入する必要性が認められた。環境保全型栽培体系の確立のためには,地力の維持向上を図ることが必要で,有機物の大量投与を連続して行う必要性が指摘された。 (2)野菜の環境保全型栽培に関する共同研究:高生産性環境保全型野菜栽培の技術開発のため,日本のメロンとチンゲンサイの栽培について検討する。タイ在来のメロン品種やウリ科野菜を台木として我が国の主要なメロン品種との接ぎ木親和性や果実の品質を調査した。その結果,一部親和性の高い系統がえられ,その接ぎ木植物を利用した無農薬栽培を実施した。チンゲンサイについて耐暑性や耐病性を検討し,耐病虫性系統の選抜を無農薬栽培で行い,有望な系統が選抜されつつある。また,新たにランの細胞融合による体細胞雑種育成の共同研究を開始した。プロトプラストの分離培養及びカルス形成に成功し,細胞融合固体の培養を行っている。 (3)果樹の環境保全型栽培に関する共同研究:マンゴ-の品種交流を行うとともに,沖縄地域研究センターで矮性台木や開花結実生理の解明研究では,花芽分化と植物体内栄養成分との関連について一定の成果が得られた。九州東海大学育成の晩白柚xグレープフルーツの3倍体数十個体を,コンケン大学で高接ぎし,活着率や形態などを調査した。これらは順調に育成しており,3倍体カンキツの優良系統の育成が期待される。 (4)生物的防除を中心とした害虫防除法の共同研究:水田内昆虫相の調査で,天敵の種類とその役割について,阿蘇地方と比較しながら調査を実施し,特にクモ類の働きと,水田内昆虫群集の発生と相関関係及び寄生菌に関し,種の同定や増殖性質を阿蘇の寄生菌との比較や防除効果について検討した。キイペストの調査で,コナガやキスジノミハムシなど我が国の主要害虫が,タイ国においても問題となっていること,及びこれら害虫の天敵を利用した防除法研究の必要性を指摘した。タイ国内での天敵として,主に捕食性のクモ類を中心にその種類と役割を調査した結果,イネ害虫に対して有望な天敵が見いだされており,今後その生息生態の解明が必要であることが指摘された。 (5)病害の防除と発生原因の解析に関する共同研究:コンケン大学より招へいした植物病理関連の研究者と,九州東海大学の研究者との間で,コンケン及び熊本両地域における既知の主要病害の発生状況について,意見交換と検討を行い,合意に基づいて,土壌伝染性病害で,特に両国で広く分布するリゾクトニア属菌のタイプ分けに必要な基準菌株を設定した。タイ国で問題となっている主要病害は,地上部を犯すタイプが多いこと,土壌病害では,トマトの青枯病,フザリウム病,ロングビーンの各種根腐病などが発生していることを明らかにした。タイ国内におけるリゾクトニア病の発生環境の調査を行い,イネ紋枯病並びに紋枯病類似症状の発生が確認されたが,その発生状況は軽微であった。リゾクトニア菌の主な系統分布は,我が国の紋枯病菌と同一系統が主体であるが,熱帯特有の系統の存在も確認され,今後それらの生態解明の必要性が指摘された。
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