研究課題/領域番号 |
06239103
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小尾 欣一 東京工業大学, 理学部, 教授 (10016090)
|
研究分担者 |
花崎 一郎 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (00028250)
手老 省三 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (80111318)
海津 洋行 東京工業大学, 理学部, 教授 (20016140)
伊藤 道也 金沢大学, 薬学部, 教授 (30012610)
|
キーワード | 超音速自由噴流 / ファンデルワ-ス錯体 / 分子内エクサイブレックス / 水素原子引き抜き反応 / エネルギー移動 / 電荷移動 / CIDEP |
研究概要 |
本研究ではファンデルワールス結合、水素結合、双極子-双極子相互作用などの分子間相互作用で分子配向や分子間距離が規定された環境場を構築し、その中での光反応ダイナミックスについて調べた。環境場としては超音速分子線中で発生するファンデルワールス錯体、金属錯体結晶などの系を利用した。具体的には以下の項目について研究した。1)H_2O+O→2OHの反応をバルクの系における2体衝突とH_2O・N_2Oファンデルワールス(vdW)錯体の光照射による結果を比較検討した結果、vdW錯体ではバルクと異なる特異な反応機構が働いていることが分かった。2)ベンゾフェノンと1,4-シクロヘキサジエンのクラスターの光励起で、水素原子引き抜き反応とエキシプレックス生成反応をクラスターサイズを変えることによりにより制御できることを見出した。分子内に電子供与基と受容基を持つ分子の分子内エクサイプレックス生成と光解離につき、超音速自由噴流中で重水素化化合物を用いた系で、反応機構を解明した。3)FT-ESR法により、スピン軌道相互作用による新しいCIDEP発生機構を提唱した。4)Ru(II)ポリピリジン錯体からCr(III)錯体へのエネルギー移動をピュアーな結晶中で調べ、エネルギー移動速度は金属間の距離ではなく、配位子の配向に強く依存することを見出した。 また、班員間の情報交換と研究打ち合わせを行うため1泊2日で班会議を開催した。
|