研究課題/領域番号 |
06283228
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研究機関 | (財)微生物化学研究会 |
研究代表者 |
石塚 雅章 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 副所長 (80159722)
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研究分担者 |
増田 徹 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (90165720)
雨宮 昌秀 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (10232000)
山崎 勝久 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (60239936)
染野 哲也 微生物化学研究会, 化学療法研究所, 主任研究員 (50260138)
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キーワード | アポトーシス誘導物質 / 細胞外マトリックス接着阻害物質 / サイトカイン産生調節物質 / テロメラーゼ阻害物質 |
研究概要 |
1.アポトーシス誘導物質 昨年度までの研究で我々が発見した微生物由来アポトーシス誘導物質、Cytostatin、Bactobolinのアポトーシス誘導機構について検討した。これらの物質はHL-60、P388D_1およびLB32T細胞のbc1-2mRNAの発現を減少させアポトーシスを誘導した。また、ICE阻害剤によってアポトーシスは抑制されなかった。 2.細胞外マトリックス接着阻害物質 癌細胞の細胞外マトリックス成分、ラミニン、フィブロネクチン、IV型コラーゲンなどへの接着阻害物質を微生物生産物中に探索し、接着阻害物質としてAlteramide A、B、TAN-883B、IkarugamycinおよびMaltophilinを得た。これらの物質はすべてテトラミン酸を有する4-5環性アルカロイドであった。 これらの物質は強い細胞毒性を示したが、実験転移に対して抑制活性を示さなかった。 3.サイトカイン産生調節物質 昨年度までの研究によって制癌剤によって誘発される消化管毒性軽減作用を示すことを明らかにしたConageninの作用について、制癌剤として消化管毒性を主な副作用とする5-Fuを投与した担癌ラットを用いて検討した。その結果、Conageninは、5-FuによるTNF_α、IL-8およびPGE2などの炎症性メディエーターの産生亢進を抑制し消化管毒性を軽減することを明らかにした。 4.テロメラーゼ阻害物質探索系の設定 テロメラーゼ阻害物質を探索するために、従来行なわれているTRAP法を多くの試料を短時間で処理できる方法に改良し探索を開始した。
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