研究課題/領域番号 |
06301015
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
波多野 誼余夫 独協大学, 法学部, 教授 (60049575)
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研究分担者 |
木下 芳子 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (80024032)
稲垣 佳世子 千葉大学, 教育学部, 教授 (90090290)
丸野 俊一 九州大学, 教育学部, 教授 (30101009)
野村 幸正 関西大学, 文学部, 教授 (30113137)
高橋 恵子 聖心女子大学, 文学部, 教授 (40050786)
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キーワード | 心の理論 / 素朴心理学 / 発達 / 文化差 / 自己 / 認知心理学 / 因果応報 / 自由意志 |
研究概要 |
心の理論およびその概念化の文化差を扱った班では、とくに「自己」を取り上げ、東洋主として日本とインドの人々(子どもや素人の大人)が心の一側面としての自己をどのように考えているか(自己知覚、自己概念)について検討するため、文献研究と予備的な実験や調査を行った。その結果、欧米の従来の研究での報告と共通する点とともに相違する点も示唆された。科学的心理学を学ぶことによる心の理論の変容を主題とする班では、認知心理学の授業およびやや進度の高いテキストとの接触により大学生の持つ心の理論がどれほど、どのように影響されるかを明かにする目的で、調査を行った。日常世界における普通の人々の有能さなどの認識を契機に、心を情報処理の能動的な主体と見る見方への移行が生ずる可能性のあることが示唆されている。心の理論と隣接する理論との関連を検討した班では、とくに生物学と社会理論を取り上げた。前者では、病気の原因として生物学的な要因(体内のバランスがくずれることによる活力の低下など)と社会心理的ないし道徳的要因(悪いことをした罰ないし罪悪感など)のどちらを重視するかの調査を行った。最近の米国や豪州での研究結果と異なり、日本では因果応報的な考え方がかなりあることが示された。後者では、種々の集団生活的場面において社会による行動の規制と個人の自由意志のいずれかが優先されるべきかの判断を通じて、心の概念がいかに形成されるかを調査した。個人の自由ないし自由の主体としての心の概念が形成されるのは中学生以降であることが明らかにされた。班相互の討論は、本年度は、電子メイルを通じて予備的な形で行われた。
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