研究課題
学校週休5日制時代を迎えて特別活動の実施状況等がどう変わるか、その実態、問題点、改善方向について調査、分析を行った。問題点として、教師の教科偏重にみられる特別活動への関心の低下、児童生徒の集団活動能力の低下、細切れの学校・HR活動による活動内容の拡散化、児童・生徒会活動の低調さ、学校行事のうちの勤労生産・奉仕活動の不十分さ、などがあがっている。また、最近の教師の指導力も低下しているとする指摘が多い。改善方策はさまざまみられるが、例えば特別活動の指導は生活全体と内容的なつながりをもっともたせるべきであるや、道徳や教科等との関連の強化、体験的学習の時間の増加などの意見が多い。また、児童生徒の自主的な問題解決にゆだね教師は支援的な立場で積極的に指導すべきという意見や、感動・挑戦・汗を流す特別活動の創造の必要という意見がきわめて強い。本来、特別活動は生活に根ざした自治的活動や生活課題の解決が主眼であったが、それが薄れてきていると考えられている。さらに特別活動の内容再編等の動きとして、福祉教育、環境教育、人権教育、国際理解教育などを組み込んだ展開を図る必要があるとする意見がみられる。そこで具体的な解決方策として、学級・HR活動の改善、学校行事の見直し、児童・生徒会活動の新たな展開、クラブ・部活動の見直しなど、従来の特別活動の内容全般について考え方を示した。また、特別活動と教科・道徳との統合的な学習活動としてクロス・カリキュラムを提唱し、これからの特別活動の改善方策を具体的に示した。
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