研究課題/領域番号 |
06302014
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
篠田 壽一 名古屋大学, 人間情報学研究科, 助教授 (30022685)
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研究分担者 |
田中 一之 東北大学, 理学部, 助教授 (70188291)
角田 譲 神戸大学, 工学部, 教授 (50031365)
松原 洋 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (30242788)
安本 雅洋 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教授 (10144114)
小澤 正直 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (40126313)
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キーワード | 帰納的関数 / 計算量 / ブール値モデル / 公理的集合論 / 超準解析 |
研究概要 |
本研究により本年度になされた結果の主なものをあげる。 (1) 一般化されたKolmogorov complexityに関して、self P-printableでない粗(sparse)な集合が存在することを示した。しかもそのような集合は連続体の濃度あることを示した(今田、篠田)。 (2) 計算量クラスの分離問題に関して、安本雅洋はAjtaiの方法を分析して非標準モデル上のBool値モデルの理論を作り上げ、それを用いてΙΣ_0+Pigeon Hole PrincipleからCountが導かれないことを示した。 (3) 菊池誠はBerryの逆理の形式化の方法を改良して第一不完全性定理を証明するとともに算術化された完全性定理を用いて第二不完全性定理をモデル論的に導いた。またKolmogorov complexityを用いた新しい形の第一不完全性定理を与え、それをもとに第二不完全性定理を証明した。 (4) 高階の帰納的関数論では、V=Lの仮定のもとでII_1集合のKleene次数が非分配的であることを示した(村木)。 (5) 隅部正博は算術的次数の極小上界と算術的関数をdominateする関数との関係を調べ、算術的関数全体をdominateする関数はgeneric次数より高い次数を持つことを示した。さらに算術的次数全体の極小上界となる次数で、それより低い次数をもつ関数はある算術的関数によりdominateされるようなものを構成した。 (6) 小林孝次郎は、universal distributionに変換を施して得られるdistributionが再びmalign distributionとなるための条件を求めた。
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