研究課題/領域番号 |
06302026
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新田 勍 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (00014762)
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研究分担者 |
高橋 日出男 広島大学, 総合科学部, 助手 (40202155)
加藤 内蔵進 名古屋大学, 大気・水圏科学研究所, 助手 (90191981)
篠田 雅人 東京都立大学, 理学部, 助教授 (30211957)
松本 淳 東京大学, 理学部, 講師 (80165894)
佐藤 薫 東京大学, 気候システム研究センター, 助手 (90251496)
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キーワード | 熱帯の降雨 / 衛星観測 / 降雨レーダー / 梅雨前線 |
研究概要 |
1.(1)静止気象衛星「ひまわり」による約10年間、3時間間隔の赤外放射データを用いて、熱帯対流活動の日変化の解析を行った。その結果、チベット高原、インドシナ半島等の大陸域、海洋大陸域、ベンガル湾、南シナ海、ITCZ、SPCZに大きな日変化が存在することがわかった。一般に、陸域では午後に、海域では午前に対流活動のピークが存在する。 (2)シンガポールの高層観測データの解析から、赤道域下部成層圏に周期1-2日の短周期擾乱が存在することを見つけた。今後はこの短周期擾乱の詳細な水平・垂直構造を明らかにするとともに、熱帯域対流活動との関連を調べる予定である。 (3)1992年11月-1993年2月に熱帯西部太平洋で行われた特別観測データを用いて、季節内変動に伴う対流活動と可降水量の解析を行った。対流活動と可降水量とも、季節内変動に伴って西進するが、可降水量の方が先行していることがわかった。 2.アジア大陸と西部北太平洋における夏のモンスーンの気候学的振舞いについて調べた。東南アジアモンスーンは主に南北の海陸熱的コントラストによって駆動されるのに対し、西部北太平洋のモンスーンは、北緯10-20度の海水温の東西コントラストと、北緯20-30度の大陸-海洋東西熱コントラストの複合作用によって生じることが明らかになった。 3.水惑星大気大循環モデルを用いて、梅雨前線や南太平洋収束帯(SPCZ)の生成機構を調べた。モデルで赤道からやや離れた所に局在化した熱源を置くと、現実大気の亜熱帯域降水帯とよく似た降水帯が生成されることがわかった。
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