研究課題/領域番号 |
06304026
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山西 弘一 大阪大学, 医学部, 教授 (10029811)
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研究分担者 |
井原 征治 東海大学, 医学部, 助教授 (50096202)
平井 莞二 東京医科歯科大学, 教授 (00100991)
白木 公康 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50135745)
西山 幸廣 名古屋大学, 医学部, 教授 (60115615)
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 部長 (50012779)
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キーワード | HHV-6 / HHV-7 / 潜伏感染 / 前初期タンパク / 持続感染 / 再活性化 / 遺伝子発現 / トランスアクティベータ- |
研究概要 |
過去3年間β-ヘルペスウイルスに属すヒトサイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)、及びヒトヘルペスウイルス(HHV-7)の潜伏感染及び再活性化の機構を解析すべく9人の班員で行ってきた。まずCMVで南嶋らはまず一般人の妊婦の抗体保有状況を検索し、我が国の抗体保有者は依然として高率であった。平井らは潜伏感染・再活性化の機構を解析するために初期遺伝子であるUL112/113遺伝子産物がDNA複製に必須であることを見出し、その一つである抗pp34抗体が腎移植後の臨床症状と関連性があることを見出した。西山らはCMV感染細胞中ではMHCclassI H鎖の生合成はの増加するが、小胞体からゴルジ装置への細胞内輸送が妨げられていてMHCが細胞膜表面に到達できない事を見出した。筒井らはヒトCMVのモデルとしてマウスCMVを用いて前初期遺伝子の個体レベルでの発現を検討するためにトランスジェニックマウスを作製しその遺伝子発現を検索した。井原らは移植後のCMV感染の治療法の一つとしてヒト型モノクローン抗体を作製する試みを行った。白木らはCMVに対する治療法を和漢薬より見出すこと試みてきて、抽出物質にはDNA合成阻害剤である物質を見出した。HHV-6,7の研究では倉田らはHHV-6Aを網膜色素上皮細胞に感染させ、この細胞で一旦増殖の後潜伏感染をする可能性を見出した。新居らはHHV-7のSUPT1細胞での持続感染系を作製した。山西らはHHV-6の潜伏感染について、in vivo,in vitroの両面から解析を行い、in vivoでは唾液中のウイルスDNA量が、HHV-6Bは小児期にピークであり、HHV-7は、加齢と共に増加した。in vitroでは、ウイルスの調節遺伝子である前初期タンパク質IE1の発現部位と発現時期を明らかにした。
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