研究課題/領域番号 |
06304028
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
糸川 嘉則 京都大学, 医学研究科, 教授 (80025593)
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研究分担者 |
小林 昭夫 昭和大学, 医学部, 教授 (30153589)
森井 浩世 大阪市立大学, 医学部, 教授 (40046983)
木村 美恵子 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60025658)
五島 孜郎 東京農業大学, 農学部, 教授 (60078079)
西牟田 守 国立健康, 栄養研究所, 室長 (50112850)
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キーワード | マグネシウム供給源 / モロヘイア / 出納試験 / マグネシウム体内保留量 / 糖尿病患者 / 本態性高血圧患者 / 血清イオン化マグネシウム濃度 |
研究概要 |
マグネシウム供給源としてモロヘイアの有効性を調べるため動物実験を実施した。モロヘイア中のマグネシウム濃度は360mg/100gである。0%、10%、20%の割合で飼料中にモロヘイアを添加した3種類の飼料を作成し、モロヘイアに含まれるすべての栄養素は各群間で等量になるように飼料を調整し、それぞれ3群のラットに食べさせて9週間飼育した。その結果、モロヘイア添加食群は対象群と比較して各種組織及び血漿中マグネシウムおよびカルシウム濃度に有差は認められず,モロヘイア中のマグネシウムとカルシウムは有効に利用されていることが明らかになった。マグネシウムの必要量を決めるための研究では青年男子を対象に出納試験を行った。マグネシウムの摂取量を1日に160mgと330mgの2群とし8日間摂取させた。毎日食事中、大小便中のマグネシウム、カルシウム量を測定した。その結果マグネシウムの体内保留量は食事中のマグネシウム量の違いによる影響が見られず両群とも出納は正となった。即ち、マグネシウムの出納はかなり、広い範囲で平衡維持が可能である事が判明した。カルシウム出納もマグネシウム摂取量の違いによる差は認められなかった。臨床的な研究では本態性高血圧患者、糖尿病患者、健康人について血清、赤血球および尿中マグネシウム濃度を測定した。その結果、血清マグネシウム濃度は糖尿病患者が最も低く、次いで高血圧患者で低かった。赤血球マグネシウム濃度も血清イオン化マグネシウム濃度も糖尿病患者で低く、糖尿病患者がマグネシウム欠乏状態にあることが確認された。
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