研究課題/領域番号 |
06305006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 能雅 東京大学, 薬学部, 教授 (30150014)
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研究分担者 |
山根 隆 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80030055)
藤井 敏 大阪大学, 薬学部, 助教授 (10107104)
三木 邦夫 京都大学, 理学部, 教授 (10116105)
田中 勲 北海道大学, 理学部, 教授 (70093052)
田中 信夫 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50032024)
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キーワード | 蛋白質 / X線結晶解析 / 蛋白質三次元構造 / 結晶構造 / 生体高分子 / X線回折法 / 構造生物学 / 分子生物学 |
研究概要 |
蛋白質の機能解明と機能応用の研究を進展させるため、本研究では、蛋白質の三次元構造の分担による研究を通じ、X線結晶解析の方法の新展開と、蛋白質の機能構造の迅速な研究体制の構築を目的としている。 研究初年度の平成6年度では、1)アミノ酸改変蛋白質、2)各種プロテアーゼとその阻害剤との複合体、3)アミラーゼ等とその阻害蛋白質、4)核酸および核酸を認識する蛋白質、5)抗原を認識する抗体と抗原複合体、6)膜蛋白質、結晶化法、7)ウイルス等の巨大分子または巨大分子単位、その直接解析法、8)アミノ酸改変蛋白質の産製と迅速解析法、9)高速度精度なX線回折データ測定法、10)X線異常分散を利用する解析法、11)迅速な自動分子置換構造解析システムの構築、12)核酸を認識する巨大結晶格子蛋白質の解析法、13)溶液NMR情報を用いるX線解析法など、蛋白質構造と新手法の開発と構築に関する研究を進めた。 研究の成果として、まず、結晶化の方法の系統化がなされ、膜蛋白質を結晶として得た。また、高精度データ測定の装置システムとソフトウェア、Ca等の異常分散効果の利用法、自動分子置換解析法、巨大分子解析のための直接法などの開発が進行した。その適用により、キメラ酵素の作成とその構造の解析、トリプシン族の酵素とその阻害剤との複合体の解析、解糖系等の酵素およびその阻害蛋白質の結晶化と解析が行われた。新規βシートを持つプロテアーゼ、抗体のFvとFabの蛋白質単体と抗原ハプテンとの複合体の解析にも成功した。 方法論的な展開と研究者間の連携と協力をはかる本総合研究の骨子を達成するため、公開の研究会を開催し、さらに、研究の進歩と成果を取りまとめた研究中間報告書を印刷配布した。
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