研究分担者 |
徐 正解 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 助教授 (10242356)
沼上 幹 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 助教授 (80208280)
米倉 誠一郎 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 教授 (00158528)
野中 郁次郎 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 教授 (30065437)
平田 光弘 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 教授 (40017489)
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研究概要 |
平成7年度は,イノベーション・データベース構築の準備作業として,日本企業がこれまでに遂行してきたイノベーション(技術革新及び経営革新)の文献調査・インタビュー調査の結果を深く分析し,そこから得られる知見について月に2回のペースで研究会を開催して討議を重ねてきた.またその過程で,質問票調査とインタビュー調査,文献調査,公的資料を利用した統計的調査など,さまざまな調査方法の間のメリットとデメリットに関する方法論的な議論も重ねることができ,方法論上のコンセンサスを形成するまでには至らなかったものの,基本的な問題点の共有を促進することができた. 今年度は,これまで通りの産業別事例研究をこれまで以上に深耕すると共に,ひろく日本企業の経営全般にわたるイノベーションと歴史的な推移に関しても分析対象を広げてきている.たとえば前者の例でいえば,昨年度に引き続き半導体・ディスプレイ,ファクシミリといったエレクトロニクス系の産業を個別に,より深く分析する作業を進めた.また後者の例でいうと,戦後,日本的経営あるいは日本的システムと呼ばれるものが出来上がり,それを評価するプロセスでさまざまな問題が生じてきたことが指摘されたり,日本のトップ・マネジメントの特徴が高度成長期以後に大きく変質し,その変質によって日本企業が新しい経営スタイルや新しい事業領域に取り組む際に大きな問題を抱えるようになったことなどの分析が行なわれた. 平成8年度は,以上のような研究成果を踏まえて,より総合的な問題の分析へと取り組んでいく予定である.
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