研究課題/領域番号 |
06453174
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川岸 舜朗 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023445)
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研究分担者 |
内田 浩二 名古屋大学, 農学部, 助手 (40203533)
堀尾 文彦 名古屋大学, 農学部, 助手 (20165591)
大澤 俊彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00115536)
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キーワード | 過酸化脂質 / 4-ヒドロキシ-2-ノネナ-ル(HNE) / HNE修飾タンパク質 / ポリクロナール抗体 / 酸化LDL |
研究概要 |
1)酸化修飾タンパク質に対する特異抗体の作成 過酸化脂質分解産物の中でも生成量、反応性が最も高い4-ヒドロキシ-2-ノネナ-ル(HNE)に着目し、タンパク質との反応を化学的に検討した結果、システイン、ヒスチジン、リジン残基と特異的に反応し、安定なヘミアセタール付加体を生成することを明らかにした。また、生物抗体を用いてのHNE修飾タンパク質の免疫化学的検出を可能にする目的でHNE修飾タンパク質に特異的てポリクローナル抗体の作成を試み、2種類の抗体作成に成功した。本抗体について、特異性を検討したところ、HNE修飾アミノ酸付加体のうちHNE部分を認識しており、アミノ酸部分はほとんど抗体との反応性に寄与していないことが分かった。また他のアルデヒド修飾タンパク質は全く認識しないことから、本抗体は動物組織、細胞を用いた酸化ストレス研究に有用であろうと考えられた。 2)酸化LDLにおけるアポタンパク質の酸化傷害 in vitro実験として単離肝細胞を用い、種々の酸化ストレス誘導剤を投与し、HNEに起因したエピトープの生成を調べたところ、無数の細胞タンパク質がHNEの修飾を受けていることが明らかになった。また動脈硬化症モデル実験として、低密度リポタンパク質(LDL)のHNEによる修飾について検討したところ、ヒスチジンやリジンなどの減少とともに、HNE付加体の生成および抗体陽性のエピトープの生成が確認された。
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