1987年に京都府下の2町で基本健康診査を受診した男1012人、女1850人、合計2862人のうち、男476人、女917人、合計1393人の血清ペプシノゲンI、ペプシノゲンII及びヘリコバクター・ピロリに対する抗体(Ig-G抗体)価の測定が終了し、かつ測定結果の整理が完了した。 この集団の年齢分布は、30歳代3.9%、40歳代12.1%、50歳代26.6%、60歳代31.6%、70歳代21.0%、80歳代以上4.8%であった。 血清ペプシノゲンIの平均値は男53.0±32.3、女47.7±26.0、合計49.5±28.5であった。血清ペプシノゲンIIの平均値は男13.2±8.8、女13.2±8.4、合計13.2±8.5であった。血清ペプシノゲンI/II比の平均値は男4.5±2.7、女4.4±2.7、合計4.5±2.7であった。血清ペプシノゲンI/II比は加齢とともに減少する傾向があった。血清ヘリコバクター・ピロリ抗体価が+、2+、3+を陽性とした時の陽性者の率は男68.7%、女66.7%、合計67.4%であり、男女差はなかった。年齢的には30歳代で低率な他は各年齢階級で大きな差はなかった。 また、現在この集団の死亡情報を収集中であり、整理はすんでいないが、現時点で3人の胃癌死亡を確認している。今後、血清データ測定と整理の完了と死亡情報の収集・整理を完了し胃癌のリスクを解析する予定である。
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