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1994 年度 実績報告書

矯正臨床における歯の移動に対するモニタリングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06454579
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 進治  北海道大学, 歯学部, 教授 (80001791)

研究分担者 佐藤 嘉晃  北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00250465)
上野 拓郎  北海道大学, 歯学部, 助手 (70250462)
脇田 稔  北海道大学, 歯学部, 教授 (40018916)
今井 徹  北海道大学, 歯学部, 助教授 (40160030)
石川 博之  北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20184492)
キーワード歯の移動 / 歯根膜 / 血液量 / 光計測 / 変性組織 / モニタリング
研究概要

今年度は、ネコを用いて歯の移動実験を行い、歯に荷重を加えた際の歯根膜の血液量変化を計測した。歯の移動実験は上顎犬歯を対象とし、矯正力の大きさを50gおよび250gに設定して遠心方向に移動した。また歯根膜の血液量変化の計測には、当講座と本学電子科学研究所で協同開発した近赤外光歯根膜血液量計測装置を用いた。計測は、歯の移動開始から2週間および4週間の時点で、圧迫側歯頸部および牽引側歯頸部において行った。これまでに得られた知見は以下の通りである。
1.正常歯根膜では、歯に荷重を加えると圧迫側歯頸部歯根膜で血液量の減少が、また牽引側歯頸部歯根膜で血液量の増加が認められた。これらは荷重を大きくすると変化も大きくなる傾向にあった。
2.50gの矯正力で歯を移動した例では、移動開始から2週間で新たな荷重に対して正常歯根膜よりも弱い血液量変化が認められ、4週間で同様の変化が認められた。
3.250gの矯正力で歯を移動した例では、移動開始から2週間および4週間の時点で新たな荷重に対し正常歯根膜のような血液量変化は全く認められなかった。
4.上記の実験歯について、移動開始から4週間後の歯周組織変化を観察したところ、50gの矯正力を用いた例では、圧迫側の歯根膜でほぼ正常な組織が認められたが、250gの矯正力を用いた例では変性組織が広く分布していた。以上より、矯正力の大きさによって異なった歯根膜血液量変化が計測されたが、これは変性組織の広がりの違いに基づくものと考えられた。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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