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1995 年度 実績報告書

飛騨外縁帯の変成岩類の岩石学的年代学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 06640578
研究機関富山大学

研究代表者

椚座 圭太郎  富山大学, 教育学部, 助教授 (30225180)

研究分担者 後藤 篤  姫路工業大学, 理学部, 助手 (50211917)
相馬 恒雄  富山大学, 教育学部, 教授 (40019039)
キーワード飛騨外縁帯 / 変成岩 / 年代測定 / 蛇紋岩メランジェ / 高圧型変成作用 / 青海 / カリ長石 / テクトニクス
研究概要

青海地域、蒲田地域、楢谷地域、伊勢地域の野外地質調査、岩石学的研究、年代測定用試料収集を行った。95/7月の集中豪雨のため、白馬岳地域の調査は行えなかった。
青海地域では、蛇紋岩メランジェの形成機構の解明が進んだ。結晶片岩類は蛇紋岩中のテクトニックブロックとして産するが、相平衡岩石学的な解析から変成条件が連続的に変化すること、変成年代が300Maに集中することから、元々は一連の変成帯が蛇紋岩に取り込まれて上昇する過程で分断されたものであることがわかった。すなわち、定常的な変成作用と非定常な上昇運動が考えられる。また変成条件は、カリ長石と緑泥石の共生から曹長石と黒雲母の共生へ変化するので、高圧中間型の変成帯して知られる三波川変成帯よりも低圧型であることが確定した。高圧型の変成帯として知られる外縁帯伊勢地域や三郡帯の単純な延長ではないことを示す。
さらに蛇紋岩周辺のアクチノ閃石帯は、蛇紋岩と変ハンレイ岩の機械的な混合による化学組織の変化が反応の駆動力である可能性がでてきた。青海地域のヒスイ輝石は石英を伴わず同様な産状を示しており、これらの反応機構の解析により、蛇紋岩メランジェ帯の上昇と変成作用の時空間の解析について1つの制約条件が得られる可能性が見い出された。
本プロジェクトは、変成岩類の岩石学的年代学的性質から飛騨外縁帯の変成岩の上昇テクトニクスの解析を目指したものであったが、野外調査の結果、蛇紋岩メランジェである青海地域に対して、蒲田、楢谷、伊勢地域は堆積性メランジェの可能性が高いことが明らかになり、形成の時空間を特定するために、変成岩類の母岩である堆積岩類中の砕削性ジルコンやモナザイトなどSHRIMPやSHIME法による年代測定を行うことにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 相馬恒雄: "流体相化学組成からながめる変成作用と交代作用:飛騨学変成作用を理解するために" 富山県立「立山博物館」委話研究報告書. 1-32 (1996)

  • [文献書誌] Goto.A.: "XRF aunlyses if Sanbagawa pelitic schists in central Shikokn,Japan" Men.Fac.Sci.Kyoto Univ.Sev.Geol.Minerial.(1996)

  • [文献書誌] 椚座圭太郎: "大陸のかけら富山:立山が出来る前に" 富山県立「立山博物館」, 47 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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