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1995 年度 実績報告書

高温超伝導ウイスカーを用いた散逸過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06650033
研究機関大同工業大学

研究代表者

岩間 三郎  大同工業大学, 工学部, 教授 (00075904)

研究分担者 日置 義明  大同工業大学, 工学部, 教授 (10075913)
キーワード高温超伝導ウイスカー / ビスマス系超伝導体 / 散逸過程 / 抵抗・温度特性 / 電流・電圧特性
研究概要

ビスマス系超伝導ウイスカーの作製とその構造および形態
メルト・クエンチ法で固化したBi,Sr,Ca,Cu,Oからなる非晶質体を3日間、酸素気流中で約880℃に加熱して、3〜5mmの長さのウイスカーを成長させた。これらのウイスカーはBi,Sr,Ca,Cuのモル比が2:2:1:2のいわゆる低温相であり、幅が約10ミクロン(C面)、厚さ2〜3ミクロンでA軸方向に長く成長したものであることが、X線回折と電子顕微鏡観察から明らかになった。メルト・クエンチ法で作る比晶質母材の組成比を種々変化させても、モル比が2:2:2:3の高温相は成長せず、ウイスカーはすべて低温相であった。一般にウイスカーは根元部分が太く、先端部へ向けて細くなる形態を示したが、走査電子顕微鏡観察からは、C面でステップがしばしば観察された。またウイスカー表面に2〜3ミクロンの島構造が認められる場合があり、形態観察を通しては、理想的な1次元形態とは言い難いものであった。
超伝導ウイスカーの抵抗-高温特性
ウイスカーの抵抗-高温特性を直流4端子法を用いて測定した。それによると、幾つかのウイスカーにおいては107Kあたりで大きく抵抗が減少し(高温相の特性)、70Kあたりでゼロになる2段階の抵抗減少を示した。これは1本のウイスカーが高温相と低温相とから形成されていることを現わしている。高温相と低温相の違いは、C/2軸間に挟まれるCu-O_2面の数(前者が3枚、後者が2枚)であり、A軸およびB軸寸法に差がないことから、両相は比較的容易に混在しうる結晶学的関係にあるといえる。形態観察でステップや島構造がC面上で認められた事実は、両相の混在を反映しているものと考えることができ、抵抗-温度特性の結果を傍証するものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M. S. Raven, E. E. Inametti. S. Iwama, Y. M. Wang, B. G. Murray: "Epitaxial growth and critical currents in (013)/(103) and (110) oriented YBa_2Cu_3O_X films" Physical Review B. 52. 6845-6853 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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