研究課題/領域番号 |
06650406
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
武部 幹 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20019699)
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研究分担者 |
加藤 恭子 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064437)
橋本 秀雄 金沢大学, 工学部, 教授 (00251934)
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キーワード | ウエーブレット変換 / サブバンド符号化 / ベクトル量子化 / 画像ブロック適応 / フィルタバンク / マルチレイト |
研究概要 |
高能率でブロック歪みを生じず、かつ画像の空間域における局所的性質に適応可能なサブバンド符号化方式を研究した。 1.オクターブ分割と等分割 1次元2チャンネルフィルタバンクを画像の水平方向と垂直方向の周波数分割に用いる分離型2次元2*2等分割フィルタバンクを構成し、これを一段とし、その水平、垂直共低域の信号の分割に繰り返し適用して、オクターブ分割し、信号のウエーブレット変換を得た。具体例では2段構成とした。次に第2段の各サブバンド画面の同一位置より一画素ずつ取り出し、第1段の各サブバンド画面より(2*2)画素を取り出し、全体で4*4次元のベクトルを構成し、ベクトル量子化を行った。4*4等分割の場合と比較し、SNR特性は殆ど差がなく、ウエーブレット変換は符号化に要する演算量が少ない点で効率的であることが分かった。 2.画像の局所的性質へのベクトル量子化の適応 第2段の水平、垂直共低域のサブバンドの信号は2次元DPCMし、他は15次元のベクトルを作る。画像信号は局所的に“細かさ"が大きく異なっている場合が多い。“細かさ"は交流成分の電力の大きさに対応している。そこでテストベクトルをその電力(各成分の2乗和)に従って4つのクラスに分け、各々異なるコードブックでベクトル量子化を行うことで、画像サンプルブロックに適応性を持たせる。各クラスには、同数のテストベクトルを所属させた。これにより、局所適応させない場合に比べ、PSNRが約0.7dB改善された。
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