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1994 年度 実績報告書

シュードモナス細菌がつくるエチレン生成酵素の基質特異性のタンパク工学的改変

研究課題

研究課題/領域番号 06650928
研究機関熊本工業大学

研究代表者

小川 隆平  熊本工業大学, 工学部, 教授 (40029244)

研究分担者 長濱 一弘  熊本工業大学, 工学部, 助手 (50248605)
松岡 正佳  熊本工業大学, 工学部, 講師 (10121667)
福田 秀雄  熊本工業大学, 工学部, 教授 (10150830)
キーワードエチレン / シュードモナス / エチレン生成酵素 / ジオキシゲナーゼ / 鉄結合部位 / 蛋白質工学
研究概要

Pseudomonas syringaeのエチレン生成酵素(EFE)のエチレン生成反応に必須な2価の鉄イオンの結合部位を蛋白質工学的手法を用いて解析することを目的として本実験は実施された。得られた結果は次のように要約される。本EFEと他の2-オキソグルタール酸依存性のジオキシゲナーゼのアミノ酸配列を比較した結果、全てで保存されていたEFEのHis189とHis268をそれぞれGln残基に変異した変異型EFE遺伝子を作製し、E.coliで変異EFEを発現させた。両者を単離精製し、エチレン生成活性を測定した結果、H1890では活性が完全に消失していたが、H2680は比活性で1%程度のEFE活性が残存していた。つぎにEFE蛋白質中の全てのHis残基10個のうち、His189とHis268を除いた8個をそれぞれGln残基へ変異した変異型EFE遺伝子を作製し、E.coliで発現させた。その結果、H3050,H3350は野性型と同程度の活性を維持していたが、5種類の変異型酵素(H1160,H1680,H1690,H2840,H3090)では、約10%以下まで活性が低下していた。そして、H2330はH1890と同様に活性が完全に消失していた。1残基を置換しただけで活性が消失したこと、また2-オキソグルタール酸依存性のジオキシゲナーゼの保存領域に位置することから、H189とH233の2つのHis残基はEFEのエチレン生成反応において非常に重要なアミノ酸残基であることが判明した。おそらくこの2つのHis残基が2価の鉄イオンとの結合に関与していると推測した。各変異型酵素の熱安定性を測定した結果、H3050,H3090,H3350の熱安定性は親株とほぼ変わらなかった。また、各変異型酵素の熱安定性は、親株の熱安定性を上回るものはなかった。また、微生物のEFEから植物型EFEへの変換の可能性を調べるため植物型EFE遺伝子にはない余分の塩基部分(280-342と625-678)を除いた欠失変異遺伝子を作成中である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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