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1995 年度 実績報告書

ファレノプシスの生理学的特性と栽培管理法について

研究課題

研究課題/領域番号 06660031
研究機関愛知教育大学

研究代表者

市橋 正一  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00024084)

研究分担者 太田 弘一  愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20211790)
キーワードファレノプシス / 光合成 / CAM
研究概要

ファレノプシスはCAM植物であり、その光合成は昼間気孔を閉じた状態で細胞内でCO_2発生と固定が行われ、従来行われてきたCO_2吸収を確認する方法で光合成を測定するのは不可能である。しかしO_2の放出は昼間に行はれ、その測定によって昼間の光合成を20℃から40℃までの範囲で検討した結果、適温は30℃であり、20℃では30℃の10分の1程度であった。CO_2吸収量で測定した場合の適温は、昼間25℃という結果が得られているが、それよりも高い温度に適温があった。光強度については、光飽和点は750μmol/m^2/sで、一般のC3植物などの光飽和点とはほぼ同程度であった。CO_2吸収で測定した場合のファレノプシスの昼間の光強度の光飽和点は150μmol/m^2/sであったことからすると、今回得られた結果は非常に高い値であった。
実際栽培でも、幅広い光強度範囲での栽培が行われており、ファレノプシスの光合成の最適光強度に関する見解は定まってはいない。したがってファレノプシスの光合成の最適光強度は変わり得るものとも考えられ、低照度での生育促進も可能と考えられた。蛍光燈照射による低照度条件(4000lux)でのファレノプシスの栽培実験では、自然光での栽培に比べ生育は顕著に促進された。35/25℃(昼温/夜温)条件では枯死個体も認められたが、生育は自然光の場合よりも良好であった。ファレノプシスの生育適温と考えられる30/25℃区では、通常の栽培条件よりも生育は格段に優れていた。培養槽内の環境条件は、昼間あるいは夜間の温度が一定であること、高湿度条件であること、光条件は低照度ではあるが一定強度に保たれたことなどが温室環境との大きな違いであり、これらが生育促進の要因と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Ichihashi et al.: "Effects of Potting mixtures and the difference of warering metnod on growth of phalaenopsis." Proceedings of Nagoya Orchid Show' 95. 70-76 (1995)

  • [文献書誌] 市橋正一他: "鉢用土、潅水法の違いがファレノプシスの初期生育に及ぼす影響" 愛知教育大学研究報告. 44(自然). 105-113 (1995)

  • [文献書誌] 市橋正一: "品種、苗の大きさ、ミズゴケに添加したイオン吸着剤がファレノプシスの生育と開花に及ぼす影響" 愛知教育大学研究報告. 45(自然). (1996)

  • [文献書誌] K.Ota et al.: "Studies on useful fertilizer application method and CAM photosynthesis in phalaenopsis." Proceedings of Fbia Pacific Orchid Conference. (In press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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