研究課題/領域番号 |
06660214
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00135609)
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研究分担者 |
瀧野 眞二郎 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (90115874)
佐々木 光 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (50027158)
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キーワード | ファイバーボード / 建築材料 / 断熱材料 / 吸音材料 |
研究概要 |
1)発泡性フェノール樹脂接着剤を用い、比重0.1前後の軽量ファイバーボードを製造し得ることが明らかになった。その材質は、比重に大きく依存する。例えば、力学的性質はボード比重の減少により低下し、比重0.1前後では強度部材としての使用はできない反面、熱伝導率は発泡ポリスチレンやグラスウ-ルと同程度であり、断熱材料として十分使用することができる。また、その吸音率も通常の吸音材料よりむしろ優れ、圧縮ヤング率も比較的高い値を示した。 2)発泡性能をもつイソシアネート樹脂接着剤を同様に用いて、比重の異なる原料ファイバーの特性がファイバーボードの低比重化に及ぼす影響を明らかにした。原料ファイバーの比重がボードの材質に及ぼす影響は、全体的には極めて小さいものの、定性的にはパーティクルボードの場合と類似の結果が得られた。すなわち、同一比重のボードで比較すると、低比重原料を用いた場合のほうが、優れた力学的性質(曲げ強度およびはく離強度等)が得られる反面、寸法安定性(厚さ膨張率)が劣る。したがって、ファイバーボードの低比重化には原則的には低比重原料を用いるほうが有利であるが、パーティクルボードの場合に比べると、その影響は小さいと言える。
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