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1995 年度 実績報告書

ムチン型糖タンパク質に発現される癌関連糖鎖抗原について

研究課題

研究課題/領域番号 06672211
研究機関京都産業大学

研究代表者

中田 博  京都産業大学, 工学部・生物工, 教授 (90113141)

キーワードシアリルルイスA抗原 / E-セレクチン / ムチン
研究概要

シアリルルイスA抗原と血管内皮細胞(HUVEC)上のE-セレクチンとの相互作用について検討した。ヒト癌患者腹水よりシアリルルイスA抗原を持つケチン型糖タンパク質(SL-GP)を精製した。SL-GPはIL-1で誘導したHUVECに結合し、その結合はMSW113(抗シアリルルイスA抗体)や抗E-セレクチン抗体で阻害された。IL-1で処理したHUVECをSL-GP存在下又は非存在下で^<35>S-Met, Cysで標識した。細胞及び培養上清より免疫沈降により、E-セレクチンを調製し、SDS-PAGE後フルオログラフィーにより解析した。SL-GPの有無に拘わらず、細胞より得たE-セレクチンに変化は見られなかったが、培養上清より得たE-セレクチンはSL-GP存在下の方が著しく減少していた。また、パルスラベル後SL-GPの存在下又は非存在下でチェイスしたときの細胞内のE-セレクチンの挙動を比較した。SL-GP存在下の場合E-セレクチンが著しく分解され、E-セレクチンがリガンドとともに細胞内に取り込まれ分解を受けることがわかった。次に、細胞をSL-GPの存在下又は非存在下で培養後、新しい培養液中で標識したところ、SL-GP存在下の方がE-セレクチンの合成量が増すことがわかった。このような現象が血中にシアリルルイスA抗原を持つ癌患者で起こっていることが予想される。血中に存在するシアリルルイスA抗原が結果的にHUVEC上のE-セレクチンの発現を持続させることになり癌細胞の血行転移に有利に働いているものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H. Nakada: "Expression of the Tantigen on a T-lymphoid cell line, Sup T_1" Glycoconjugate J.12. 356-359 (1995)

  • [文献書誌] Z. Yao: "Improved targeting of radio labeled streptavidin in tumors pretargetal with bictinylated moneclonal antibedies through an avidin chase" J. Nucl. Med.36. 837-841 (1995)

  • [文献書誌] Z. Yao: "Radioimmunoimaging of colon cancer xenografts mid, cuti-Tu mono clonal antibody." Nucl. Med. Biol.22. 199-203 (1995)

  • [文献書誌] G. Ohshio: "Distribution of Tn antigen recognized by an anti-Tn monoclonal antibody (MLS128) in normal and malignant tissues of the digestive tract" J. Cancer Res. Clin. Oncol.121. 247-252 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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