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1994 年度 実績報告書

環境中の人工的変動磁場による細胞動態の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 06680503
研究機関京都大学

研究代表者

宮越 順二  京都大学, 医学部, 講師 (70121572)

研究分担者 巽 純子  京都大学, 医学部, 助手 (80128222)
キーワード極低周波変動磁場 / 細胞増殖 / 初期応答遺伝子 / 遺伝子発現
研究概要

周波数50Hzで、極低周波変動磁場(ELF)の磁場密度0から400mTまでの可変の条件で、まず、基本的指標である細胞増殖と致死について長時間曝露によるELFの影響を調べた結果、ELFの長時間曝露においては細胞増殖や致死について有意な影響は認められなかった。ELF曝露によるc-fos,c-mycやc-junの初期応答遺伝子の発現誘導について検討した結果、転写レベルにおいては400mTでc-fosとc-mycにおいてえわずかに誘導が観察されたが、有意差があるかどうかについてはさらに検討を加える必要があると考えられる。c-junについてはELFの影響はほとんど認められなかった。また、これまで明かにされた遺伝子発現誘導物質(血清、TPA、各種成長因子など)による遺伝子発現誘導とELF曝露による遺伝子発現の違いの有無について動態解析した結果、ELFの遺伝子発現誘導は、c-fosに関する限り、血清やTPAによる発現の誘導に比較して、わずかな程度であった。当初期待された初期応答遺伝子(c-fos,c-myc,c-junなど)の高密度ELFによる転写レベルでの遺伝子発現が、他の増殖因子のそれより、あまり大きな有意性のある結果として得られなかった。すでに、国外において報告されている遺伝子発現に関する結果との違いについては、実験材料やELFの周波数、密度の違いで説明できるかどうか検討する必要があるように考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Bokshil Shung: "X-ray-induced transcriptional activation of c-myc and XRCC1 genes in ataxia telangiectasia cells." Mutation Research. 307. 43-51 (1994)

  • [文献書誌] Junji Miyakoshi: "A new designed experimental system for exposure of mammalian cells to extremely low frequency magnetic fields." Journal of Radiation Research. 35. 26-34 (1994)

  • [文献書誌] Chikako Nishigori: "Mutations in ras genes in cells cultured from mouse skin tumors induced by ultraviolet irradiation." Proceedings of the National Academy of Sciences U.S.A.91. 7189-7193 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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