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1995 年度 実績報告書

免疫グロブリンGにおける糖鎖とタンパク質との相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06680629
研究機関関西医科大学

研究代表者

藤井 茂  関西医科大学, 医学部, 教授 (60144482)

研究分担者 中川 学  関西医科大学, 医学部, 助手 (50261053)
黒田 記代  関西医科大学, 医学部, 助手 (30131436)
キーワード糖タンパク質 / 糖鎖構造 / タンパク質構造 / 蛍光標識 / NMR
研究概要

免疫グロブリンGにおいて、そのサブクラスや種の違いにより糖鎖の分布に差異があることが明らかにされている。このサブクラスや種による糖鎖分布の差異を、免疫グロブリンGの糖鎖とタンパク質部分との相互作用の観点から捉えるため、サブクラスや種の異なる免疫グロブリンGについて、β-ガラクトシダーゼ処理を行い、糖鎖分布の変化を調べた。その結果、遊離の糖鎖や免疫グロブリンGの各サブクラスや種の違いによりガラクトシダーゼの反応に差異があるなど新たな知見が得られ、糖鎖とタンパク質部分との相互作用部位に関する基礎的なデータを多く得た。
また、α1-6フコース転移酵素の蛍光標識糖鎖を用いた高感度なアッセイ系を確立した。この方法は、従来の蛍光標識法では還元末端糖の開環を伴い、本酵素の基質とはなりえなかったが、還元末端糖の開環を伴わないよう改良した蛍光標識法を用いたものである。このアッセイ系を用いてブタの脳よりα1-6フコース転移酵素を精製した。現在本酵素の諸性質を検討中である。
さらに、マウスのメラノーマ細胞にβ1-4N-アセチルグルコサミニンIIIを導入することにより、E-カドヘリンの糖鎖にbisecting GlcNAcを付加した。その結果、E-カドヘリンの寿命が延び、細胞表面上により多くのE-カドヘリンが発現されていることが明らかとなった。このE-カドヘリンの増加が、マウスのメラノーマ細胞にβ1-4N-アセチルグルコサミニンIIIを導入することによる転移の抑制に関与しているものと考えられる結果を得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S. Fujii: "Asparagine-linked carbohydrate of Penicillium notatum phospholipase B" J. Biochem.116. 204-208 (1994)

  • [文献書誌] 魚住 尚史: "ブタ脳のα1-6Fucosyl transferase(α1-6FucT)も精製とその性質" 生化学. 67. 921 (1995)

  • [文献書誌] 藤井 茂: "分子細胞生物学基礎実験法" 南江堂, 505 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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