研究課題/領域番号 |
07207116
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
八村 廣三郎 立命館大学, 理工学部, 教授 (70124229)
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研究分担者 |
山田 奨治 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (20248751)
伊東 太作 奈良国立文化財研究所, 埋文センター, 室長 (20000482)
小野 芳彦 北海道大学, 文学部, 教授 (20126022)
井口 征士 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (90029463)
久保 正敏 国立民族学博物館, 第5研究部, 助教授 (20026355)
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キーワード | 人文科学における情報処理 / 画像処理 / コンピュータグラフィックス / マルチメディア |
研究概要 |
人文科学の研究領域では、コード化されない生の研究情報(0次情報)が重要である。本研究では、人文科学の諸領域における、画像、図形などの0次情報の処理に重点をおき、このための手法やシステムの開発を行い、これにより人文科学研究の質的変革を支援しようとするものである。 (1)昨年度に引き続き、画像データの蓄積と検索に関する手法について検討した。ここでは、画像の内容検索の一環として、画像中の対象物についてのキーワードと位置情報をもとに、画像を検索するシステムを作成し、実験により機能を確認した。また、形容詞や副詞などの、いわゆる感性語により、絵画データを検索するシステムについても、昨年度に引き続き、検索能力の向上について検討した。 (2)舞踊などの人間の身体運動の記述と蓄積、検索のためのシステムについても検討した。身体運動の記述には、3次元人体モデルのキーフレーム入力による動作指定が可能になった。また、このようにして記述した身体運動データに対して、類似の身体動作を検索する手法を検討した。 (3)考古学などの研究で対象になる、さまざまな物体の形状を非接触で計測する手法について検討した。ここでは、屋外の石像のようなものを対象として考え、大がかりな設備や特殊な装置を必要としない手法について研究した。 (4)民族学の分野における画像データベースとして、アボリジニの民族絵画とそれに関連する民話とを関連づけてデータベース化することについて、検討した。 (5)画像処理手法については、古文書のような劣化画像を回復する処理手法に関して研究した。また、人文科学の研究者にも使いやすい画像処理ソフトウェアの調査を行い、解説文の作成などの環境整備を行った。 (6)本計画班主催のシンポジウム「人文科学とイメージ処理」を開催し、研究発表と討論を行った。
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