研究課題/領域番号 |
07301054
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宇佐美 齊 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (50079620)
|
研究分担者 |
鈴木 啓司 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (90196808)
田中 雅一 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (00188335)
大浦 康介 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (60185197)
富永 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30145213)
阪上 孝 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70047166)
|
キーワード | 記号 / 意味 / 象徴 / 象徴主義 / 世紀末 / ミメーシス / 晦渋 / 曖昧 |
研究概要 |
平成7年度は、フランスを中心とするヨーロッパの文学テクスト(ボードレール、フローベール、マラルメ、ヴェルレーヌ、ランボー、プルースト、ジッド、ヴァレリー、クローデルなど)を主な対象として、象徴主義が提起した問題とは何かを問うことから始めた。その際、音楽・美術・演劇などの諸芸術との関わり、政治や社会の変動がおよぼした影響(特にアナーキズムをはじめとする当時の政治社会状況など)、思想史的なコンテクスト、および中国・日本など非ヨーロッパ諸国との比較対照の視点などをも十分に考慮するように心がけた。ついでそれらの諸問題がその後どのような展開を遂げたかを追求した。したがって時代区分としては、19世紀中葉から1920年代までを視野に収めることになった。また、同時に、分析哲学、精神分析学、社会人類学など人文諸科学における象徴理論についても、必要に応じてゲストの研究者を招いて、上記の問題と合わせて考究するように努めた。今後は、この二つの通時的ならびに共時的視野のうちにサンボリスムがそれぞれ占める位置を関連づけ総合して、最終的なサンボリスム像を浮かび上がらせる方向にもっていきたいと考えている。またサンボリスム関係の雑誌の復刻版(『ラ・プリューム』誌など)の読み込みも平行して進められており、その成果もこれからの各班員の研究内容に徐々に反映されるはずである。なお研究会は原則として間隔に開催され、平成7年度は計20回の口設発表と討議が重ねられた。
|