研究課題/領域番号 |
07301061
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
濱井 修 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (00012360)
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研究分担者 |
中野 敏男 茨城大学, 教養部, 助教授 (10198161)
山田 忠彰 日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (10220386)
湯浅 弘 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (10230608)
関根 清三 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90179341)
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キーワード | 時間性 / 空間性 / 交通 / 現象学 / 集団意識 / 信頼 / カント / ハンデガ- |
研究概要 |
本年度の研究課題は、 (1)原始キリスト教と和辻倫理学の関係の検討 (2)カント、及び新カント派の哲学と和辻倫理学の関係の検討 (3)ディルタイ、ハンデガ-らの解釈学と和辻倫理学の関係の検討 (4)レ-ヴィット、フォイエルバッハらの共同存在論と和辻倫理学の関係の検討 (5)西田幾多郎、三木清、九鬼周造の哲学と和辻倫理学の関係の検討 以上五点であったが、具体的な研究成果としては次のようなものが挙げられる。 (1)に関しては、研究分担者の関根らの研究によって、和辻のキリスト教理解が当時の日本にあっては群を抜いた水準であることが確認された。 (2)に関しては、研究分担者の星野らの研究によって、和辻によるカント批判の基底が和辻倫理学の根本概念である信頼という概念に置かれていることが確認された。 (3)(4)に関連しては、研究分担者の寿、熊野らの研究によって、時間性を重視したハンデガ-現象学に対して和辻倫理学が空間性を重視したということが改めて確認されたばかりでなく、和辻倫理学の根本概念にマルクスの交通(verkehr)概念が関わっている可能性が見いだされた。 (5)に関しては、研究協力者の高橋が、和辻に於ける日本的美意識、集団意識と西洋的近代主義的知性の関係の問題の考究を試みた。
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