研究課題/領域番号 |
07303006
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村岡 輝三 名古屋大学, 経済学部, 教授 (60089977)
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研究分担者 |
小井川 広志 名古屋学院大学, 経済学部, 助教授 (50247615)
ちょ 斗変 名古屋大学, 経済学部, 講師 (20262834)
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キーワード | 円高ドル安 / 複層トライアングル / 企業リンケージ / 国際リンケージ / 相互浸透作用 / 直接投資 / 産業空洞化 / 東アジア経済 |
研究概要 |
1 3度にわたる円高は、日系企業の対外直接投資行動に大きな質的な変化をもたらし、その下でアジア地域の経済構造と潮流にも動態的な地穀変化を及ぼした。こうした新しいアジア経済さらには国際経済の構造変動のなかにあって、本研究計画は日本企業の系列構造の変容、日本-NIES間の直接投資における競合と相互浸透の深化、空洞化論の再評価、新貿易論の再点検、通貨政策の緊要性など、広く現実的かつ緊急性の諸領域を考察の対象とし、理論的・実証的に把握することに結集した。 2 その素材は中部圏中堅企業を対象にしたアンケート調査資料である。そのための作業、すなわちアンケートの項目設定、作成方法、送付と回収の方式、地元業界の訪問と協力が最初のいわば基礎工事となる。本研究計画はそのための打ち合わせ会を数回にわたって行い、アンケート案の作成と地元業界とりわけ中部通商産業局と名古屋市商工会議所の関係部署を訪ねた。その結果、調査訪問を含めたアンケート作業の理解と協力に厚意ある支援の内諾をえた。 3 アンケートは96年3月に準備を終え、4月からは発送、回収と企業訪問は5-6月に、分析作業は7-9月に、企業向け報告会は10-11月に、最終研究成果の纏めは12-翌2月に、活字化は3月に、それぞれ設定し、達成を目指してのスケジュールを組むことにした。 4 中部通産局と商工会議所とのコンタクトを通じて、円高と東アジア経済の激変が中部圏企業に与えたインパクトは想像以上のものがあることと、かかる激変に対する高い関心と対応力についても一定の認識を得ることができた。その知見はアンケート調査を通じて裏付けた。この間、日頃の研究(研究発表欄を参照)は大きな力添えになっていると痛感する。
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