研究分担者 |
武蔵野 実 京都教育大学, 教育学部, 教授 (10027716)
君波 和雄 山口大学, 理学部, 教授 (20127757)
立石 雅昭 新潟大学, 理学部, 教授 (00126426)
増田 富士雄 大阪大学, 理学部, 教授 (30091929)
足立 守 名古屋大学, 理学部, 教授 (10113094)
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研究概要 |
1995年11月23日には研究集会を持ち,18件の研究発表が行われた,また,研究分担者および協力者の研究成果は2回の研究連絡誌に掲載され,それによって,ここ数年間の研究の総合と研究情報の整理を行い,今後の研究へのステップとすることができた.4回の連絡ニュースも発行した. 足立教授のグループは,砕屑性のジルコン・モナザイトなどをつかったCHIME年代測定法によって,隠岐変成岩類に記録された先カンブリア時代まで遡る過去の造山運動の解析を進めた.また,増田教授らは同位体に着目して大阪層群の石英粒子の起源を解明する方法を新しく提案した.これらは,立石・竹内・宮本・久田博士らのガ-ネットやクロマイトなどについての研究とともに,個々の粒子の起源を解明する分野での新しい進展である. 一方,ロシア極東地質研究所のP.V.Nechaev博士の来日により共同研究の道が開け,また,楠研究員により,極東地域の砂岩の研究と日本列島の砂岩との比較が進んだ.これらにより,シホタリン地域における,ジュラ紀から白亜紀前期の付加作用やテクトニクスが解明された.寺岡教授によってモンゴルの砂岩の調査も進められた.久富博士によってヒラマラのリサイクル造山帯の砂岩組成の研究が岩片種や重鉱物に注目して進められた.ニュージーランドで砂岩の化学組成を研究してきたB.Roser博士の研究協力を得ることもできるようになり,東アジアの環太平洋全域を対象とした研究体制が整備された. XRFやICPによる分析を進め,各地質帯の砂岩の化学組成資料を系統的に蓄積した.その結果やニュージーランドの砂岩組成の検討により,Al_2O_3/SiO_2-Bacisity Indexダイアグラムの有効性が確かめられた.希土類元素や微量元素などの新たな指標なども探し出し,ダイアグラムを一層精密化する研究が進められつつある.
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