研究課題/領域番号 |
07305025
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高梨 晃一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013124)
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研究分担者 |
森田 耕次 千葉大学, 工学部, 教授 (20057227)
中島 正愛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00207771)
桑村 仁 東京大学, 工学部, 助教授 (20234635)
上谷 宏二 京都大学, 工学部, 教授 (40026349)
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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キーワード | 鋼構造 / 骨組の崩壊挙動 / 半剛接合部 / 溶接接合部 / 脆性破壊 / 高力ボルト / 限界状態 / 地震応答実験 |
研究概要 |
本研究計画は、鉄骨接合部をとりまく設計環境が大きく変わろうとしているこの時期に、鉄骨接合部の限界状態を見直して定量化し、接合部性能に基づく合理的な骨組設計法の提案を目的としている。本年度では、まず各分担者による各担当分野の接合部ないし部材・骨組に関する既往の研究成果の調査を行った。この調査に基づいて、既往の研究で従来の実験試料の乏しい領域をしぼり込み、重点的に実験を計画し、溶接接合部、高力ボルト接合部の実験および骨組実験に着手した。高力ボルト接合部の実験では、部分構造手法の応用を試み、半剛接骨組の部分構造ハイブリッド地震応答実験システムを開発した。静的載荷実験および地震対応実験を通じて、スプリットティー接合およびアングル接合の変形性能と耐力を確認した上で、骨組全体の応答に対する履歴曲線のpinching現象(S字になって痩せること)の影響などを検討した。また、新たに得られた実験結果を加えて、接合部の強度と変形性能に関するデータベースを整備している。一方、数値解析では骨組が機構を形成するために要求される各塑性ヒンジの回転量と全塑性モーメントがばらつくことに起因する必要塑性ヒンジ回転量のばらつきの評価について検討し、鉄骨接合部に要求される塑性回転量との変動を求める解析手法を提案した。なお来年度から溶接接合部、高力ボルト接合部の実験も続行するとともに、脆性破壊現象の定量化のための実験ならびに接合パネルに着目した骨組実験も行い、これらの実験によって得られた知見をどのような解析モデルおよび解析法の枠組の中で骨組解析に反映させるか検討し、最終的に合理的な設計法を提案する予定である。
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