研究分担者 |
岩塚 明 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40184890)
大鍛冶 隆司 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20160426)
重川 一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00127234)
西田 孝明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70026110)
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研究概要 |
渡辺と重川が中心となってWiener空間の解析(Malliarrin解析)とその確率モデルへの種々の応用を研究した。主な成果は次のとおりである。 1.Atiyah-Singer指数定理におけるA-genusとコンパクトLie群の指数写像のTacobianとの類似はBerline-Getzler-Vergneによって注意されたが,このことを確率論的に見るとstochastic areaのLevyの公式の一つの表現より理解することが出来る。これはMalliavrin解析を用いたコンパクトLie群上の熱核の漸近公式の一つの応用である。 2.確率微分方程式の解の近似スキームであるEuler-Maruyama近似を用いて熱核の近似を与えるスキームを与えた。これもMalliavrin解析の応用の一つである。近似の速さに関しては京大理学研究科に外国人特別研究員として滞在したA.Kohatsu-Higaによってさらに改良された。 西田(孝)は表面張力が温度に依存するような自由表面を持つ熱対流問題の安定性を調べた。さらにRayleigh数。Marangoni数の変化に対して安定性の変わるneutral curveを数値的に求め,その精度保証を行った。 岩塚は,2次元の磁場内のPaubi作用素のスペクトルについて研究し,電場のポテンシャルによる摂動を加えたときに,スペクトルの下端0の周りで固有値の漸近分布を,磁場が回転対称の場合に求めた。
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