研究課題/領域番号 |
07405060
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 俊作 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80150324)
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研究分担者 |
伊藤 嘉浩 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40192497)
今西 幸男 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (00025991)
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キーワード | タンパク質工学 / 遺伝子工学 / リゾチーム / エステラーゼ / tRNA / 人工酵素 / ポリプロリン / 非天然アミノ酸 |
研究概要 |
非天然アミノ酸の非天然配列を遺伝子工学的に天然酵素に導入し、新しい人工酵素を合成しようとする試みと、非天然アミノ酸を部位特異的に天然酵素に導入する試みを行った。 1.天然酵素としてエステラーゼを選び、そのカウボキシル末端にポリプロリンを導入した。ポリプロリンの残基数を、10、20、30と増加させると疎水性が増加することが、疎水性カラムクロマトグラフで明らかになった。また、残基数の増加により、低級アルカンエステルの加水分解活性は減少したものの、高級アルカンエステルの加水分解活性は増加した。これは、高級アルカンエステルは水溶性が減少し、疎水性のエステラーゼが接近しやすくなるためと考えられた。 2.非天然アミノ酸でアシル化してサプレッサーtRNAを合成し、これをストップ・コドンを予め導入しておいたテンプレートDNAとリボソーム系に加え、ストップコドンの部位に非天然アミノ酸を導入することを試みた。ベンジルグルタメートで2位をアシル化したアデノシン3リン酸を合成し、DNAテンプレートから転写反応によりミスアシル化tRNAを合成した。合成したミスアシル化tRNAをチトクロームP-450のトレオニンに相当するコドンをストップコドンに変えたDNAテンプレートとリボソーム系の混合溶液に添加し、トレオニンをベンジルグルタメートで置換したチトクロームを合成した。
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