研究課題/領域番号 |
07407030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (40091566)
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研究分担者 |
紀野 修一 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20234312)
河野 透 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60215192)
加藤 一哉 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70175280)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | Thyrotropine-Releasing hormone(TRH) / Neuropeptide Y(NPY) / 中枢神経 / 肝再生 / 延髄迷走神経背側核 / 胆汁分泌 |
研究概要 |
1)自律神経中枢における複数臓器同時支配神経細胞の存在と肝再生機構への関与。 ラットの自律神経系において肝臓と他臓器との間に同時支配神経系が存在し、肝再生時における複数臓器相関の担い手となる可能性が示唆された。また、同時支配神経系の解剖学的破格がある自然発症型糖尿病ラットにおいて肝再生が抑制されたことは、肝再生機構における自律神経系による複数臓器同時支配神経系の役割を解明するという新しい視点への研究方向の妥当性を示した。 2)中枢性Thyrotropine-Releasing Hormone(TRH)の肝増殖に及ぼす影響。 TRHは、中枢神経系に作用し、24時間にピークを持つ3H-thymidineの肝DNAへの取り込みが認められた。中枢性TRHの肝増殖作用は、アトロピン、インドメサシンおよび迷走神経切断術により消失したが、NO阻害剤であるL-NAMEは影響を及ぼさなかったことより、TRHは、中枢神経系に作用し、迷走神経ムスカリンレセプターおよびプロスタグランジン合成を介して肝増殖を刺激した。本所見は、中枢性神経ペプチドによる肝増殖調節を示唆するものである。 3)中枢性制御における延髄迷走神経運動核内Y1およびY2レセプターの関与 Neuropeptide Y(NPY)の脳槽内および左側延髄迷走神経運動核(Dorsal Motor Nucleus:DMN)への投与が自律神経系を介して胆汁分泌を刺激することを見い出した。Y1アゴニストの投与によって、用量依存性に胆汁分泌量の増加が観察された。それに反して、Y2アゴニストの左側DMNへの投与では、用量依存性に胆汁分泌量の減少が認められたことは、NPYは左側延髄迷走神経運動核内の異なったレセプターを介して、胆汁分泌に対しparadoxicalな作用を有することが推定された。
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