研究課題/領域番号 |
07451006
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
白館 戒雲 大谷大学, 文学部, 助教授 (10179062)
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研究分担者 |
新井 慧誉 二松学舎大学, 教授 (20101636)
片野 道雄 大谷大学, 文学部, 教授 (20097819)
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キーワード | 中観 / 帰謬論証派 / 自立論証派 / 菩提心 / 六波羅密多 |
研究概要 |
平成9年度は、『善説心髄』(Dran nes legs bsad snin po.1407/8年作)後編「中観章」の解読研究と、『菩提道次第大論』(Lam rim chen mo.1402年作)から、大乗菩薩道の総論部分の解読研究を行った。このうち前者は、自立論証派と帰謬論証派との思想上の特色が、存在論としての世俗の事物に対する見解の相違を通して明瞭に論述されるところに特徴がある。後者に対して行ったところの研究部分では、大乗菩薩道、特には発菩提心と六波羅密多の実践に対するツォンカパの見解が示される。これは必ずしも中観哲学に関連するものではないが、これまでのツォンカパ研究では充分に取り扱われなかった事項でもあり、彼の仏教思想の全体像を把握するために不可欠であると考えられる。両書に対する解読研究の成果はともに平成10年中に図書としての刊行を予定している。
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