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1995 年度 実績報告書

ユビキチン系における分子識別と細胞機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 07458186
研究種目

一般研究(B)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

山尾 文明  国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (10158074)

研究分担者 清野 浩明  国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (90270462)
岸 努  国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (80260024)
キーワードユビキチン / 細胞周期 / サイクリン分解 / 蛋白分解
研究概要

(1)マウス培養細胞におけるユビキチン活性化酵素E1の4番目のセリン残基が細胞内でCdc2キナーゼのターゲットになっていることを証明した。これに近接して核移行シグナルと考えられるKKRR配列があり、これがリン酸化と共役して細胞周期依存的なE1酵素の核移行を担っているとの作業仮説をたてた。マウスE1cDNAからFLAG配列でタグ標識した誘導体cDNAを作成しCos7細胞へ形質導入後、そのTransient ExpressionをFLAG抗体を用いて間接蛍光抗体法で調べたところ、10%前後の細胞ではE1誘導体蛋白質は核に集中して存在していることがわかった。Cdc2 kinaseリン酸化部位のAla4変異を持つものでは核に移行したものは見つからなかった。安定な形質導入細胞を用いた最終的な証明実験が必要ではあるが、上記作業仮説の妥当性を示唆している。
(2)分裂酵母から得られたE2遺伝子の一つであるubcP4はこれまでにない新奇なもので細胞増殖に必須であった。この遺伝子の発現を抑制すると、細胞周期G2期停止と共に、分裂中期から後期移行の染色体分離が抑制されることがわかった。分裂中期での停止の表現型はM期Cyclin分解のためのユビキチンリガーゼ(E3)複合体(APC : Anaphase Promoting Complex)の構成分子の一つをコードするcut9遺伝子の変異株と酷似していた。これらから、ubcP4のターゲットの一つはM期Cyclinであり、APCと共役的に働いているE2分子と考えられる。M期Cyclinと同一のAPCを介した機構で分解される分裂中期の染色体対合の維持に必須の蛋白質の分解も抑制されるためにM期脱出ができなくなったと想像される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Nagai: "Ubiquitin-activating enzyme,E1,is phosphorylated in mammalian cells by the protein kinase CDC2" Journal of Cell Science. 108. 2145-2152 (1995)

  • [文献書誌] T.Sudha: "Abnormal integrity of uncleolus associated with cell cycle arrest owing to the temperature-sensitive ubiquitin-activating enzyme E1" Chromosome Research. 3. 115-123 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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