研究課題/領域番号 |
07458242
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
清水 康敬 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (10016561)
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研究分担者 |
西方 敦博 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (60260535)
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
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キーワード | マルチメディア / 教育効果 / CD-ROM / システム評価 |
研究概要 |
本研究では、マルチメディアの定義を明確にすると共に、教育用マルチメディアの定義と内容、並びに利用場面を整理することを目標としている。さらに、マルチメディアの教育効果や学習効果の測定法を確立し、効果を高める利用に関する知見をまとめることを目的としている。 初年度の平成7年度は、パッケージ型マルチメディアの教育効果を測定することを目的とし、現在多数普及しているCD-ROM辞書による英単語学習効果を印刷辞書を用いた場合と比較して検討した。以下に、本年度の成果を述べる。 (1)学習時間を一定とした場合、CD-ROM辞書と印刷辞書を用いた場合の英単語学習における正答率を比較したところ、CD-ROM辞書の方が、「英和」課題では1%水準で、「和英」では5%水準で正答率が高いことがわかった。 (2)学習時間を自由にした場合は、両者に有意な差は認められなかった。 (3)評価テストにおける回答時間と正答率との関係を分析したところ、CD-ROM利用においては、正答率が高い方が回答時間が短い傾向が見られた。一方、印刷辞書においては、これとは全く逆の関係が認められた。 (4)CD-ROM利用の学習に関して、システム評価をアンケート用紙によって行った。回答結果を因子分析し、5因子を抽出した。合計寄与率は65.7%であり、それぞれ、「学習のしやすさ」、「機能性」、「親しみやすさ」、「操作性」、「見やすさ」と名付けた。学習時間一定の条件の方が、評価が高くなる傾向があった。 以上、本年度にえられた研究成果を整理し、残された課題を引き続き検討することにした。
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