研究概要 |
1)乾が開発した両眼立体視提示装置を、ワークステーションを用いた両眼立体視刺激提示装置で運動立体視および両眼立体視の感度が測定できるように改良している。また、両眼立体視の基本特性として、立体視MTFに関する空間加重効果、視点不変性等に関する心理物理実験を行った(乾、乾、1995;朝倉、乾、1995)。心理物理実験の結果はいずれも興味深いもので今後の立体視機能測定に有効な指針を与えるものである。 2)林は申請備品である3次元位置測定装置を用いた立体視計測システムの構築に着手した。被験者の頭部の動きをグラフィックスワークステーションに取り込み、簡単なCG画像へのフィードバックが可能であることを確認した。林は今後視覚刺激の構成方法と描画の高速化に関する検討を進めている。乾および可児らの開発した両眼立体視および眼球運動計測装置との接続の検討も行う。 3)可児および小林は彼らが開発したヘッドマウントディスプレイを改良して、逆立体を含む種々の両眼視差を実空間において与えることができるようにした。これを用いて正常被験者と斜視患者における動的立体視とその際の眼球運動の検討を行った(Komachi, et al., 1995)。可児および小林は本研究の目的にそったヘッドマウントディスプレイを開発することができた。
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