研究課題/領域番号 |
07557349
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 康人 東京大学, 医学部(病), 教授 (80081694)
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研究分担者 |
澤田 俊夫 東京大学, 医学部(病), 講師 (50143441)
小林 寛伊 東京大学, 医学部(病), 教授 (50010244)
花岡 一雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (80010403)
中川 恵一 東京大学, 医学部(病), 助手 (80188896)
青木 幸昌 東京大学, 医学部(病), 助教授 (40143474)
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キーワード | 術中照射 / 移動型電子線照射装置 / 電子線 / X周波数帯加速管 |
研究概要 |
術中照射の適応の検討とこれまでの臨床成績の解析を、研究組織の実験例および文献検索から行った。この結果、脳腫瘍、頭頚部癌、肺癌、胃癌、膵癌、胆道癌、直腸癌、子宮頸癌、骨肉腫、軟部組織肉腫、膀胱癌、前立腺癌、小児癌などほとんどすべての領域の悪性腫瘍に対して術中照射は有効であることが確認された。さらに、これまでの手術場、照射室間を移動する方法の問題点が明らかとなり、移動型電子線照射装置が実現する機動的運用には大きな期待が持たれていることが調査された。さらに、適応疾患毎に臨床的解析から、装置の仕様としては、電子線エネルギーは12MeV以上、線量率は5Gy/分以上、照射野直径は10cm以上が望ましいことが分かり、要求仕様がほぼ特定された。 これまでのS周波数帯マイクロ波からX周波数帯に変更した加速管を2個直列に連結させることで、長さ約1.2メートル程度、総重量1.5トン程度の電子線専用発生装置を作成できるメドを得て、米国との共同で一部試作した。要求仕様はほぼ満たされると考えられた。 漏洩に関しては評価途上であるが、加速管間からの漏洩線量を制御することで、管理区域要件以内の線量とすることが可能であると示唆されたが、試作機での実測定が来年度の大きな研究課題であることが分かった。また、麻酔科学的、周手術学的立場における運用面でのシミュレーションを行った結果、保管場所や整備の問題などの課題が明確となり、法規面との検討とともに来年度以降の大きな課題となった。
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