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1995 年度 実績報告書

塩基配列変化を指標とした環境変異原スクリーニングシステムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 07558077
研究種目

試験研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

山本 和生  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)

研究分担者 尾川 博昭  九州工業大学, 工学部, 助教授 (50108685)
布柴 達男  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10270802)
キーワード環境変異原 / Ames試験 / 突然変異スペクトル / supF / 活性酸素 / 8-ヒドロキシグアニン
研究概要

環境化学物質の変異原性の検定には、Ames試験が用いられているが、この方法では、突然変異スペクトルを調べることは出来ない。突然変異スペクトルを評価する簡便なシステムを作ることを計画し、そのシステムを用いて実証的研究を行うことを目的とした。平成7年度は、1)実験系を開発すること、2)活性酸素誘発突然変異スペクトルを求めること、3)コバルトイオン誘発突然変異スペクトルを求めることの3点を目標とした。実験系の開発という当初の目的はほぼ100%達成することが出来た。我々の実験系では、supF^+→supF^-の変異を持つものだけが生育できるような二重の選択を行っている。この実験系を用い、過酸化水素、α-線、プロトン等の活性酸素類の係わる変異原の突然変異スペクトルを求めた。その結果活性酸素類は、共通して8-ヒドロキシグアニン付加体を作り、DNA複製に伴い、誤対合を起こし、GC→TAトランスバ-ジョン変異を起こすことが明かとなった。また活性酸素類は、8-ヒドロキシグアニン以外の未知の付加体を作り、GC→CGトランスバ-ジョンの原因となっていることを明らかにした。未知の付加体の修復に係わる遺伝子変異体を作成し、変異スペクトルを求めることで、その実体を明らかにしたい。コバルトイオンによる変異スペクトルも最近明らかにすることが出来た。現在論文作成中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akasaka, S., and Yamamoto, K: "Hydrogen peroxide induces G: C to T: A and G: C to C: G transversions in the supF gene of Escherichia coli" Molecular and General Genetics. 243. 500-505 (1994)

  • [文献書誌] Akasaka,S., and Yamamoto, K.: "Mutagenesis resulting from DNA damage by lipid by peroxidation in the supF gene of Escherichia coli" Mutation Research. 315. 105-112 (1994)

  • [文献書誌] Takimoto, K, and Yamamoto, K.: "Spectrum of proton-induced mutagenesis of Escherichia coli crp" Mutation Research. 314. 1-9 (1994)

  • [文献書誌] Nakano, T., and Yamamoto, K.: "Mutation of a shuttle vector plasmid, pZ189, in Escherichia coli induced by α-particle" Mutation Research. 336. 153-159 (1995)

  • [文献書誌] Akasaka, S., and Yamamoto, K.: "Mutational specificity of the ferrous ion in a supF gene of Escherichia coli" Biochemical and Biophysical Research Communications. 213. 74-80 (1995)

  • [文献書誌] 尾川 博昭: "大腸菌supF遺伝子における塩化コバルト(II)誘発突然変異" 環境変異原研究. 16. 391-396 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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