研究課題/領域番号 |
07558077
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 和生 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)
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研究分担者 |
尾川 博昭 九州工大, 工学部, 助教授 (50108685)
布柴 達男 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10270802)
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キーワード | supF遺伝子 / ナリジクシン酸 / ストレプトマイシン / rpsLアンバー変異 / gyrAアンバー変異 / 自然突然変異頻度 / コバルト(II) / マンガン(II) |
研究概要 |
変異体アッセイsystemの改編;大腸菌supF遺伝子は、終止コドンUAGをチロシンと読み替えるアンバーサプレッサーtRNAを作る遺伝子である。 supF+→supF-の変異を鋭敏に検出するために、大腸菌宿主を以下の手順で改良改変した。従来の抗生物質ナリジクシン酸(nal)抵抗性と、乳糖分解を組み合わす方法は、その有効性を100%確信したが、抗生物質ナリジクシン酸の寒天培地上での寿命が1〜2日と変異の出現の時間に較べて比較的短いという欠点があった。そこで、nalと同様の仕組みでsupF+→supF-をアッセイできる抗生物質ストレプトマイシン(Sm)抵抗遺伝子rpsLのアンバー変異を、gyrAアンバー変異を持つプラスミドに共存させ、三重の選択をできるようにし、変異体同定を一層簡便化した。この系での自然突然変異頻度は5x10^<-8>〜5x10^<-7>であった。この系を用いて、哺乳類培養細胞やマウスへのsupF遺伝子の導入を行っている。活性酸素誘発突然変異のスペクトル;上記実験系を用い、チミングリコール等の活性酸素性塩基損傷修復に関わる大腸菌遺伝子、nthおよびneiの変異株での自然突然変異を調べた。GC→ATの変異が大部分を占め、AT→GC変異は全く観察されず、チミングリコールの変異原性は否定できた。また、非常に低い頻度の突然変異を鋭敏に検出できるこの実験系の有意さを改めて認識した。コバルト(II)およびマンガン(II)誘発突然変異の解析を続けている。
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