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1997 年度 研究成果報告書概要

観測波形の解析と流体を用いた実験に基づく火山性微動の物理機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07640547
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 固体地球物理学
研究機関東京大学

研究代表者

井田 喜明  東京大学, 地震研究所, 教授 (30013535)

研究分担者 及川 純  東京大学, 地震研究所, 助手 (40262084)
山岡 耕春  名古屋大学, 理学部, 助教授 (70183118)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワード火山性地震 / 火山性微動 / 浅間火山 / A型地震 / B型地震 / N型地震 / 震源分布
研究概要

火山性地震は通常規模が小さく,火口に近づくほどより良い波形がとらえられる.したがって,本研究では,浅間火山を調査対象とし,東京大学地震研究所浅間火山観測所が従来から保持してきた11点の地震観測点に加え,1996年10月に山頂火口の近傍に4点の地震観測点を新設した.これより得られたデータを解析することにより,浅間火山で発生する火山性地震・微動に関して,以下のことが明らかになった.
1.波形の特徴
従来の山腹の観測点と,新設した山頂火口近傍の4観測点とで,波形にどのような差異があるのかを比較した.B型地震は,震源が火口直下にあり,浅間山で最も発生頻度の高い火山性地震であるが,山頂の観測点で得られた波形は,従来の観測点のものと比べて明らかに振幅も大きく,波形も明瞭である.特に火口リムの脇に設置した点の波形は,初動付近が顕著であり,後続波が素早く消失する.また,従来の観測点では明瞭でなかったS波の初動が認識できるようになった.N型地震は,ほぼ単一な周期の振動が単調に減衰する地震であり,その震源はB型地震の分布する範囲に含まれるが,波形もB型地震と同様に,火口に近づくほど明瞭であり振幅も大きい.
2.震源域分布
浅間山の火山性地震は,殆どがS波の初動が不明瞭なので,震源決定はP波の初動を用いて行われる.浅間山では、1996年11月10日より12月末日までやや群発的に地震が発生した.この内12月1日から12月31日の間に発生した地震の中で震源決定された事象を用い,山頂の4観測点を震源決定に加えた震源分布と,従来の11観測点だけで決めた震源分布を比較した.山頂観測点を加えた震源分布は,B型地震の発生する範囲が狭い範囲にまとまった.特に深さに関しては顕著で,浅い部分に震源が密集するようになった.更に,B型地震と火口直下やや西よりの深部に分布するA型地震の震源が明確に区分されるようになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 辻浩: "浅間火山の山頂地震観測" 技術研究報告(東京大学地震研究所). NO.2. 135-140 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiroshi Tsuji: "Seismic observation around the summit area of Asama volcano" Technical Research Report. NO.2. 135-140 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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