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1995 年度 実績報告書

SCID系マウスへ移植したヒト皮膚を用いる発癌実験

研究課題

研究課題/領域番号 07670937
研究種目

一般研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

斎田 俊明  信州大学, 医学部, 教授 (10010381)

研究分担者 土肥 庄二郎  信州大学, 医学部, 助手 (10252090)
徳田 安孝  信州大学, 医学部, 助手
キーワード発癌実験 / ヒト皮膚 / SCIDマウス / in vivo 実験系
研究概要

これまでのSCIDマウスへのヒト皮膚移植実験の結果、移植皮膚片が時とともにかなり縮小することが明らかにされたので、新たにSCIDマウスとnudeマウス、beigeマウスを掛け合わせた2系統のマウスを作出して、移植成績を検討した。Bowen病などの病変部皮膚計67献体を移植して比較したところ、植皮片の生着率がnude-scidマウス97%(30/31)、beige-scidマウス93%(20/24)、SCIDマウス83%(20/24)という結果がえられた。また、移植後の植皮片の縮小率の点からも新たに作出した2系統のマウスが優れていることが明らかにされた(移植時の大きさの50%にまで縮小する日数がSCIDマウスで20日、nude-scidマウスで60日、beige-scidマウスで70日)。54検体については移植後、適当な時点で生検し、組織学的に移植植皮片内における腫瘍細胞の生存率を検討したところ、SCIDマウスでは38%(9/24)、nude-scidマウスでは55%(12/22)、beige-scidマウスでは38%(3/8)という結果がえられた。とくにmelanoma in situの腫瘍細胞(atypical melanocyte)はnude-scidマウスにおいてのみ生存が認められた。以上より、ヒト皮膚悪性腫瘍病変部皮膚移植のレシピエントとしてはnude-scidマウスが最も優れていることが明らかにされた。nude-scidマウスは無毛で移植操作もやりやすく、SCIDマウスに比べて胸腺腫の発生やいわゆるleaky現象(マウスの週令が上がると血中イムノグロブリン値が上昇すること)がみられないなどの利点もある。現在、これらの移植皮膚を用いて発癌実験を実施中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takizawa Y.,et al.: "Engraftment of precursor lesions of human cutaneous neoplasms onto C.B-17 SCID mice" Arch Dermatol Res. 287. 237-241 (1995)

  • [文献書誌] Wang Y-L.,et al.: "Immunohistochemical detection of CDK4 and p16 proteins in cutaneous malignant melanoma" Br.J Dermatol. 134(in press). (1996)

  • [文献書誌] 上山義人,他: "ヒト皮膚・頭髪in vivo実験系の開発" 臨床皮膚科. 49. 83-86 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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