平成7年度では岡山大学医学部倫理委員会で本研究について審議いただき、承認された。 研究の概要 初発未投薬及び断薬によって再発した精神分裂病患者(性別を問わず、年齢18-60歳)を対象にして常用量の範囲内で抗精神病薬投与開始前1回、開始後3回、計4回にわたって病状評価と採血を行い、血清中の各種免疫学的指標(インターロイキン1、インターロイキン2、可溶性インターロイキン2受容体、インターロイキン6)及びホモバニリン酸を測定する。患者群と年齢・性別比を一致させた健常対照群をも対象にして1回の採血から同様の測定を行う。以下の項目を明らかにする。 (1)未投薬状態での患者群と健常対照群との比較を行う。 (2)精神分裂病患者群への抗精神病薬投与が各種免疫学的指標とホモバニリン酸へどのような影響を与えるか、それらが治療経過、病状改善とどのような関係を有するかを検討する。 (3)それらの変化が断薬再発例と初発未投薬例との間で違いがあるかどうかを検討する。研究等における医学倫理的配慮については充分に配慮し、患者とその家族および健常対照者に書面にて同意を求める。 現在のところ5例の患者を対象にすることができ、さらに例数を増やす予定である。
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